部下から妊娠を報告されたとき、あなたは最初に何と言うだろうか。多くの管理職は祝福したい気持ちがある一方で、業務の引き継ぎや人員配置が頭をよぎり、一瞬言葉に詰まってしまうことがある。しかし、その最初の反応は、部下にとって忘れられない記憶になる。話題の書『リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、部下から信頼される管理職の「最初の一言」について解説する。

妊娠報告をされたとき「信頼される管理職」がすること・ベスト1Photo: Adobe Stock

真面目なリーダーほど、一瞬固まってしまう

部下から妊娠の報告を受けたとき、真面目で責任感の強いリーダーほど、瞬時に頭の中で計算が始まってしまいます。

代替スタッフはどうするか。業務は回るか。他のメンバーに負荷がかかりすぎないか――。
その結果、返事をするまでに一瞬、間が空く。表情が一瞬、曇る。

ところが、その瞬間を妊娠した部下は見逃していません。
なぜなら、報告する前からずっと不安だったからです。

「上司はどんな顔をするだろう」「迷惑だと思われないだろうか」
――そんな緊張を抱えながら、勇気を出して報告しているのです。

その一瞬の表情の変化を見た部下は、「私、迷惑をかけてしまったのかな」と感じてしまいます。

その瞬間は、ずっと記憶に残る

さらに問題は、本人だけではありません。
その上司の反応は、職場の他の女性スタッフにも伝わることがあります。
そうすると、妊娠や育児に関わる相談をしにくい雰囲気になってしまいます。

リーダーの一瞬の反応が、「相談しやすい職場かどうか」を決めることもあるんです。

最初に伝えるべき言葉は何か

では、どう対応すればいいのか。答えはシンプルです。

「おお~、おめでとう!」

この一言を、間を空けずに言う。それだけです。「おめでとう」だけでも十分ですが、「おお~」を頭に付けることで、驚きと喜びが同時に伝わります。部下は「よろこんでくれた」と感じ、緊張がほぐれます。

代替スタッフのことや業務の調整は、そのあとでじっくり考えれば十分です。
落ち着いて状況を整理してから、「育児休業のあとの働き方について、改めて話し合う時間を取ろう」と伝えればいい。
それは翌週でも遅くはありません。

大切なのは、報告を受けた最初の1秒の反応です。
それが、部下との信頼関係をつくる最初の一歩になります。

だからこそ、最初の一言を大切にしてほしいのです。

(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)