「有給は労働者の権利ですよね」「残業代は1分単位で支払われるべきです」――部下からこう言われると、反論できず戸惑うリーダーは少なくない。どれも法律上は正しいからだ。しかし、職場は法律だけで成り立っているわけではない。話題の書『リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、権利を主張する部下と向き合う際に大切な考え方を解説する。
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権利を主張する部下が増えている
「有給は労働者の権利なので、理由を言う必要はないですよね」「残業代は1分単位で支払われるはずです」
こうした言葉を部下から突きつけられたとき、上司としては返す言葉に詰まってしまいます。
なぜなら、どれも法律上は正しいからです。
頭ではわかっていても、なんとも言えない違和感が残る
――そんな経験をしたリーダーは少なくないのではないでしょうか。
「正しいけど、何か違う」の正体
法律は確かに大切です。
労働者の権利を守るために存在しているものですから、それ自体は否定できません。
ただ、職場というのは法律だけで動いているわけではありません。
どんなに法律上正しくても、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえなければ、仕事はうまく回りません。
忙しいときに手を貸してもらえない。
困ったときに相談に乗ってもらえない。いざというとき、周囲が動いてくれなくなる。
そんなことも起こり得ます。
会社は、法律だけで動いている組織ではありません。
人と人との信頼関係によって成り立っており、法律では定められていなくても、職場には確かに「空気」が存在するのです。
権利を認め、信頼関係の大切さを伝える
では、権利を主張する部下に対して、どう答えればいいでしょうか。
真っ向から否定しても関係がこじれるだけです。
「あなたの言っていることは正しいよ。法律上、そうなっているのは間違いない。ただ、一つだけ覚えておいてほしいことがある。会社では、困ったときに誰かが助けてくれたり、協力してくれたりする場面があるよね。それは法律ではなく、お互いの信頼関係があってこそなんだ。権利を大切にしながら、周りとの信頼関係も築いていけるといいよね。」
権利を認めたうえで、その先にある信頼関係の大切さまで伝える。それがリーダーの役割です。
(本稿は、『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の発売を記念したオリジナル記事です)








