SNSで「億り人」が話題になり、少額な投資に焦っていませんか? 実は、定年退職してから本格的に株を始めて1億円を築いた92歳の現役投資家も、会社員時代は本格投資の助走ともいえる“ぼちぼち投資”をしていました。いつでもネットで取引できる現代だからこそ見失いがちな、本業と両立しながら無理なく細く続けるスタンス。焦りを捨てて一生モノの「投資の基礎体力」を養うための、地道で堅実な心得に迫ります。
※本稿は『「株ノート」で60歳から1億円』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。

忙しい会社員にオススメの株式投資スタイル・ベスト1Photo: Adobe Stock

最初から「億り人」を目指さなくていい理由

「投資を始めるなら、一刻も早く大きな資産を築かなければならない」と肩の力が入っていませんか? SNSなどで「資産1億円達成」といった派手な言葉が飛び交う現代、自分の少額な投資額や手間の少なさに焦りを感じる人も多いはずです。

しかし、定年退職後に本格的に株式投資を始め、92歳の現在も年間1200万円の利益を出している現役投資家・リョウジさんの歩みは、驚くほど地道なものでした。退職金の一部である元手350万円から1億円超の資産を築く前の、仕事と投資を両立させていた日々の姿勢から、現代の私たちが参考にすべき「長続きする投資のスタンス」を学びましょう。

企業の価値を自分で確かめる「基礎体力」の養い方

ビギナーズラックもあってか、初めての投資で労働収入を超える利益を経験したリョウジさんですが、決して一獲千金を狙うギャンブルには走りませんでした。

それからというもの、私は仕事の合間を縫って、企業の業務内容や業績、配当利回りなどを確認し、少しずつ投資の勉強を始めました。もちろん、最初から順風満帆だったわけではありません。当時の私にとって、資産数千万円や1億円を達成しようなどということは、夢のまた夢。いや、夢にも思っていなかったというのが正直なところです。
――『「株ノート」で60歳から1億円 92歳現役投資家リョウジさんの超★シンプル投資術』より

ここで注目すべきノウハウは、最初から「億」という壮大なゴールを目指したわけではないという点です。最初に行ったのは、日々の仕事の合間にできる範囲で、企業の業績や配当利回りといった基本情報を少しずつ確認することでした。

地味に見えるこの「基礎体力の養成」が、のちに大きな資産を動かすための強固な土台となったのです。