今より遥かに不便だった時代の「物理的な限界」

さらに、当時の投資環境はスマートフォン一つで取引が完結する今とは比較にならないほど不便でした。

そもそも、株式投資は証券会社の窓口へ足を運ぶか、電話で注文を出すしかなかった時代です。今のように便利なネット証券など影も形もありません。仕事を続けながらの投資には物理的な限界がありました。
――『「株ノート」で60歳から1億円 92歳現役投資家リョウジさんの超★シンプル投資術』より

いつでもどこでも売買できる現代は恵まれていますが、裏を返せば「常に相場が気になり、余計な取引をして損を出す」リスクと隣り合わせです。当時は物理的な制限があったからこそ、頻繁な売買に走らず、じっくりと企業と向き合うスタンスを崩さずに済みました。

忙しい会社員が生き残るための「ぼちぼち投資」

激務の本業を抱えながら、限られた資金で投資を続けるために導き出した答えは、極めて現実的なものでした。

仕事が忙しく、種銭となる貯金もまだ少なかった私は、あくまで「たしなむ程度に、ぼちぼち」と、無理のない範囲で投資をしていました。
――『「株ノート」で60歳から1億円 92歳現役投資家リョウジさんの超★シンプル投資術』より

これこそが、本業を持つすべてのビジネスパーソンが心がけるべき最強の投資ノウハウです。投資で最も避けるべきは、無理をして生活や本業を破綻させてしまうこと。自分の生活サイクルに合わせ、「たしなむ程度に、ぼちぼち」と無理のない範囲で細く続けることが、のちに定年後の大輪の成果へとつながる道なのです。