2. 相手の立場になって「想像力を働かせる」

2つ目は、相手の立場に立って状況を想像してみることです。実は、こちらにグサッとくるような言葉は、相手が意図的に傷つけようとしている場合よりも、無自覚に発しているパターンのほうが多いものです。

相手が明確な悪意を持って攻撃してくる時は、子どもの口喧嘩のように「とにかく傷つければ何でもいい」というモードになっています。そうした悪意が見え透いた言葉は、予想の範囲内であるため案外刺さりません。

本当に心に刺さるのは、不意を突かれた時、つまり相手が無自覚に放った言葉です。相手の価値観の中では違和感がなく、普段から普通にそうした発言をしている人なのかもしれません。

「この人はこういう状況だから言ってしまったのか」「自分も相手の立場なら言ってしまうかもしれないな」と想像力を働かせると、言葉の刺さり具合は少し和らぎます。

【想像力を働かせる例】

例えば、仕事で関わった人が、多様性などについて「私は理解していますよ」と言いつつも、ふとした瞬間に「でも、自分の子どもがそうだったら嫌だな」と口にしたとします。その言葉自体は少し気になりますが、だからといって「なんてひどい人だ」と相手を全否定するべきではありません。

おそらくその人は、悪気なく「親の立場としてはどう思うか」を素直に口にしてしまっただけなのです。その素直さが、時として余計なひと言につながってしまうこともあります。その人の全体像を見たときに、このひと言だけに執着して相手を嫌いになるのは少し違うと思えるはずです。

まとめ:言葉の一部だけで相手を全否定しない

私たちは無意識のうちに、毎日たくさんの言葉を放っています。その一つひとつにどんな意味があるか、どう受け取られるかをすべて考えていたら、何も話せなくなってしまいます。

もちろん傷つく気持ちはわかりますが、「相手はどんな状況でどう言ったのだろう」と一瞬だけ相手の立場で考えてみてください。そうすれば、「そういうことかもしれないな」と思えるようになります。

ほんのちょっとしたひと言で相手を全否定したり、すべての状況が最悪だと拡大解釈してしまったりするのはもったいないことです。本当に避けるべき人もいますが、本来つながっているべき人間関係を小さなことで壊してしまわないよう、ある程度冷静に状況を把握して、うまく言葉を受け流していきましょう。