「夏休み、宿題に集中しない子どもについ怒鳴ってしまい、後で自己嫌悪に陥る」――その原因は、性格でも愛情不足でもなく、脳にあるのかもしれない。睡眠、集中力、ストレス、老化……など、幅広い有効性が認められているマインドフルネスを日本で最も広めたベストセラー『世界のエリートがやっている 最高の休息法』。その内容に最新研究と実践法を加えた『世界のエリートがやっている 最高の休息法[完全版]』が刊行された。本書には、親子で脳を休める方法も書かれている。今回は、米国在住で30年以上診療を続ける現役の医師、著者の久賀谷亮氏のインタビューを掲載する。(構成/小川晶子、ダイヤモンド社書籍編集局)
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宿題に集中しない子どもにイライラしたら
――子育てをしていると、「子どもの落ち着きがない」「宿題に集中しない」といった悩みが尽きません。つい声を荒げて怒ってしまい、後で自己嫌悪に陥ることも多いです。
久賀谷亮氏(以下、久賀谷):親も人間ですから、思い通りにいかない育児の中でストレスが溜まり、扁桃体が暴走して「怒り」の感情が湧いてしまうのは自然なことです。
しかし、そこで親が感情的に怒りをぶつけても、子どもの脳は恐怖を感じて萎縮するだけで、本質的な集中力や理解力は育ちません。
そこで、教育の現場でも「マインドフルネス」が非常に注目を集めています。ニューヨーク市では約8000校がプログラムを実践し、親のためのマインドフルネストレーニングも普及しています。
マインドフルネスの効果
――子どもにもマインドフルネスはできるのでしょうか? 効果はあるのですか?
久賀谷:もちろんです。
カナダの公立校で行われた研究では、毎日3分間×3回の瞑想などを取り入れたプログラムを4カ月間実践した生徒たちは、受けなかった生徒たちに比べて「算数の成績が15%も高かった」という驚きの結果が出ています。
しかも学力だけでなく、攻撃性が低くなり、思いやりや自己コントロール力、プラス思考といったあらゆる数値が向上しました。
親子で脳を休める時間を
――成績まで上がるのは驚きです。でも、じっとしているのが苦手な子どもに、どうやって瞑想させればいいのでしょうか。
久賀谷:最初はたった3分でも十分です。
大切なのは、「試験のケアレスミスを減らそう」など、子どもにとってわかりやすい目標を設定すること。そして、憧れのスポーツ選手や有名人がマインドフルネスをやっていることを伝え、自主的に取り組めるように導くことです。
また、親自身も一緒に瞑想することが大切です。親の心に余裕が生まれれば、親子で「メタ認知」の力が高まり、意見の食い違いやイライラがぐっと減ります。
反抗期のお子さんとの関係改善にも効果的ですので、ぜひ親子で「脳を休める時間」を作ってみてください。



