「いつか時間ができたら、やりたいことをやろう」。そう考えながら、仕事や貯金に励んでいる人は少なくありません。しかし、その「いつか」を待ち続けることこそ、人生の目的を見失う原因なのかもしれません。『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』には、「今」を生きるために自分へ投げかけたい、素晴らしい質問があります。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、相談者に響いた名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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なぜ「やりたいこと」は後回しになるのか
私たちは、未来のために生きることに慣れている。
若いうちは、いい会社に入るために勉強する。
会社に入ったら、給料を上げるために働く。
お金を稼いだら、住宅ローンや教育費、老後のために貯める。
もちろん、将来に備えることは大切だ。
しかし、そればかりを続けていると、いつの間にか人生そのものが「準備期間」になってしまう。
『世界の果てのカフェ』には、そんな生き方に対する印象的な問いがある。
――『世界の果てのカフェ』より
この質問は、かなり鋭い。
私たちは「何をやりたいのか」ばかり考える。
しかし、その前に考えるべきなのは、「なぜ、それを今やっていないのか?」なのかもしれない。
「幸せになる準備」で人生が終わってしまう
では、なぜ私たちは「いつか」に向かって生きてしまうのか。
本書では、その理由の一つとして「広告」が挙げられている。
あなたはたずねたわよね。なぜ人は、今を大切に生きずに、『いつか』の人生に備えて多くの時間を費やすのか、と。
その答えのひとつが、用心していないと、毎日目にする大量の広告メッセージに惑わされてしまう、ということなの。『幸せと充実感の答えは商品やサービスにある』と信じてしまうはめになるのよ」
――『世界の果てのカフェ』より
もっといい家に住めば、幸せになれる。
もっといい車を買えば、満たされる。
もっとお金があれば、やりたいことができる。
そう考えて、私たちは働く。
そして、稼いだお金でモノを買い、さらに次のモノを買うために働く。
その結果、「やりたいこと」はずっと未来に置かれたままになる。
これでは、幸せになるために生きているはずが、「幸せになる準備」をするだけで人生が終わってしまう。
「人生の目的」は遠い未来にあるとは限らない
人生の目的というと、大げさに考えてしまう。
「世界を変える使命を見つけなければ」
「天職を見つけなければ」
そんなふうに考える必要はない。
むしろ、自分が「いつかやりたい」と思っていることを思い浮かべてみる。
いつか家族とゆっくり過ごしたい。
いつか小説を書きたい。
いつか海外で暮らしたい。
いつか好きな仕事をしたい。
その中に、自分が本当に望んでいる人生のヒントがある。
大切なのは、それを「いつか」のまま放置しないことだ。
人生の目的を見つける、素晴らしい質問
そこで、自分に問いかけてみてほしい。
「『いつか』やりたいと思っていることを、なぜ今日やらないのか?」
会社を辞める必要はない。
貯金を全部使う必要もない。
海外移住が夢なら、まずその国について調べてみる。
小説を書きたいなら、今日100文字だけ書いてみる。
家族との時間を増やしたいなら、今夜は少し早く帰る。
人生の目的は、未来のどこかに隠されているものではない。
「いつかやりたい」と思いながら後回しにしていることの中に、すでに表れているのかもしれない。
だから、「いつか」を待たない。
今日できる小さなことから始めてみる。
それが、自分の人生を「準備期間」で終わらせないための第一歩なのである。




