横浜を代表する名物、崎陽軒の「シウマイ弁当」 Photo by Manabu Fushimi
横浜駅をはじめとする神奈川県内の主要駅に行けば、必ずと言っていいほど目に入る赤い看板――崎陽軒の販売店である。そこで飛ぶように売れているのが、同社の“顔”といえる「シウマイ弁当」だ。
1954年の発売から70年以上、おかずの種類や掛け紙のデザインなどを大きく変えることなく、現在も毎日約3万個、店舗によっては1日で1000個近くが売れることもある。物価上昇で消費者の財布のひもが固くなる時代にあって、なぜこの弁当は「変わらないこと」を貫き、しかも売れ続けているのだろうか。(フリーライター 伏見 学)
度重なる値上げで
販売数は減少傾向
まずは、近年の崎陽軒のビジネス状況をおさらいしておきたい。
弁当を主力とする同社にとって、コロナ禍は深刻なダメージを与えた。売り上げは大きく落ち込み、2021年2月期の売上高は前年比で32%減の約178億円だった。
しかし、21〜22年にかけて外出需要が回復すると、急速に持ち直し、23年には全社売り上げがコロナ禍前の水準を超えた。崎陽軒マーケティング本部広報・販売促進部の高井未希主任は「そこからも同水準の売り上げを保っています」と話す。
一方、シウマイ弁当単体で見ると、売上高自体はコロナ禍前と同じ規模まで戻っているものの、販売数はここ数年でやや減少傾向にある。これは、原材料費の高騰などの影響だ。
シウマイ弁当は、22年10月に860円から900円に価格改定すると、23年10月には950円、25年2月には1070円、そして26年2月には現在の1180円(全て税込)になった。







