子どもを連れての、夏休みやお盆の帰省ラッシュを考えると憂鬱な気分になりますよね。ですが、こんな「手持ち無沙汰」な時こそ、子どもの言語化力をアップするチャンスです! ゲームを通じて、小学生の子どもが楽しく言語化力を身に付けられると話題の一冊『12歳までに身につけたい「ことば」にする力 こども言語化大全』(ダイヤモンド社)の著者で文章の専門家・山口拓朗氏が親御さん向けの記事として書き下ろします。

帰省ラッシュが楽しみになる! 車内でできる子どもの言語化力がぐんと伸びる言葉ゲーム3選Photo: Adobe Stock

暇な時間こそ、言語化力アップのチャンス!

お盆の帰省ラッシュ。長い車内・電車内の時間、つい動画やゲームに頼ってしまいがちですが、実はこの「暇な時間」こそ、子どもの言語化力を鍛える絶好のチャンスです。

画面を見る代わりに、親子、あるいは子どもたち同士で言葉を使って遊んでみましょう。今日はその場ですぐに始められる言葉ゲームを3つ紹介します。

①実況中継ゲーム
窓の外に流れる景色を、スポーツ実況のようにテンション高く言葉にしていくゲームです。語彙力や表現力が磨かれます。

例:「見えました! 広くて青い海! ザブ~ン、ザブ~ン。高い波の上でサーフィンを楽しんでいる人たちが見えます。ずっと奥には大型の船が見えます。どこか遠くの国から来たのかもしれません」
ポイントは「何が」「どうなっている」を具体的に言語化すること。五感を使って「印象的な様子や光景」「思ったこと・感じたこと」などを語るうちに、言葉の引き出しがどんどん増えていきます。

②一文リレー物語
ひとりが一文だけ物語を作り、次の人がそこに続く一文を足していくリレー形式のゲームです。論理的思考や展開力が鍛えられます。

例:「公園でセミの抜け殻を5個集めた男の子がいました」→「男の子は宝箱に入れて、こっそり机の中にしまいました」→「次の日、お母さんが掃除中にその箱を見つけてしまいました」→「『これはね……』と男の子はあわてて言い訳を考えました」
一文ずつしか進められない縛りが、思考のトレーニングになります。前の一文を受けて「次どうなる?」と展開を考えることで、発想力や想像力も磨かれます。3回に1回は夏の用語を入れる、といったルールを加えてもいいでしょう。「お化けが出た」「急に花火があがった」という具合です。

③三段オチ紹介ゲーム
車内で見かけた人や物、あるいは今年の夏休みの出来事を「見た目・特徴→意外な一面(オチ)」の3段階で紹介するゲームです。

例:お盆に会うおじいちゃんについて。「おじいちゃんは背が高くて、いつも麦わら帽子をかぶっている。畑仕事が趣味で、夏はいつも真っ黒に日焼けしている。でも実は、若い頃は東京で歌手を目指していたんだって」。
順序立てて情報を組み立てる練習になり、「結論から話す」「相手が驚くポイントを最後に持ってくる」という構成力も養われます。

紹介した3つの言葉ゲームに共通するのは、「何となく」「すごい」「エグい」などで終わらせず、具体的な言葉を使うこと。楽しく過ごせて、長い移動時間もあっという間に過ぎていきます。帰省中の車内・電車内、そして、帰省先などでお楽しみください。