「仕事は頑張っているのに、なぜか要領が悪いと言われる」。そんな悩みを抱えている人は少なくありません。しかし、その原因は仕事が遅いことでも、能力が低いことでもありません。実は、要領がいい人と悪い人には、仕事を始める前の習慣に大きな違いがあります。書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』から、その違いを紹介します。
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要領が悪い人ほど、すぐ手を動かしてしまう
「とりあえず始めよう」。仕事が遅い人ほど、この考え方をしてしまいます。一方で、要領がいい人は、すぐには手を動かしません。まず頭の中で一度、その仕事を最後まで終わらせています。これは「脳内リハーサル」と私が呼んでいます。
仕事を始める前に、「まず何をするか」「次に何をするか」「最後はどんな状態になっているか」を頭の中で確認してからはじめて、手を動かすのです。
頭の中で終わらない仕事は、現実でも終わらない
書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか?』には、こんな言葉があります。
「頭の中でリハーサルが成功しないのに、仕事が予定通りに終わることはありません。」
例えば、カレーライスを作るとき、「野菜を切る」「肉を炒める」だけでは完成しませんよね。先に「ご飯を炊いておく」工程を入れないと、カレーライスは食べられません。こういった工程まで頭の中で一度完成させるからこそ、途中で困らずに進められます。
仕事も同じです。資料作成でも、プレゼンでも、商談でも、一度頭の中で最後までリハーサルしておけば、「この人への確認が必要だ」「先にデータを集めよう」「今日中に依頼だけ済ませよう」と先回りできるようになります。
「あとはやるだけ状態」が要領の正体
本書では、脳内リハーサルが終わり、「やり方は全部考えてあって、あとは手を動かすだけ」の状態を「あとはやるだけ状態」と呼んでいます。
要領がいい人は、この状態を作ってから仕事を始めます。そのため、作業中に考え込む時間が少なく、途中で手が止まりません。逆に、要領が悪い人は、考えながら手を動かしています。だから途中で迷い、確認し、戻り、また考えることを繰り返してしまいます。「あれも必要だった」「先にこれをやるべきだった」と何度も立ち止まることになります。
要領の良さは、仕事を始める前に決まる
私たちは、「もっと仕事を速くしよう」「もっと効率よく動こう」と考えがちです。しかし、要領の良さは、作業中に決まるものではありません。仕事を始める前に、一度頭の中で最後まで終わらせられているかどうかで決まります。
もし、「自分は要領が悪い」と感じているなら、すぐに手を動かすのをやめてみてください。まずは頭の中でリハーサルをして、「あとはやるだけ状態」を作る。その一手間が、仕事のスピードと完成度を大きく変えてくれるはずです。






