「今日も仕事が、終わらなかった…!!」
毎日「また終わらなかった…」を繰り返して、うんざりしたり、落ち込んだりしていないだろうか。「量が多すぎて残業ばかり」「要領が悪い」「やりたいことができない」など、悩みは根深いのではないだろうか。
「その原因は3つの“隠れたムダ”です」ータスク管理オタクで、ダンドリ磨いて30年超のエキスパート・萩原雅裕さんはこう語る。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の中から、「仕事を終わらせる人のコツ」を紹介する。

そりゃ終わらないワケだ…「仕事が遅い人」が時間をかけている1つの超ムダ行動Photo: Adobe Stock

仕事が終わらないなら「時間の使い方」を考えよう

「なんだかいつも、仕事が終わらない…」

そう感じている人も、多いのではないでしょうか。

しかしもしかするとその原因は、あなたの能力ではなく、「時間の使い方」にあるかもしれません。

私は、人が手を動かす速度には大きな差はないと考えています。仕事がデキる人でも、できない人でも、手を動かす速度自体はそんなに変わりません。みな同じくらいの速さです。

では、何で差がつくのか。それは、「計画」の速さです。仕事ができない人は、計画を立てていない、もしくは立てていても「終わらない計画」になっているので、計画通り進めても終わらないのです。

これは、事前に防げるムダです。今回はその方法について、考えてみましょう。

計画に必要な2つのこと

私は仕事が速い人は、「高速で計画を立てられる人」だと考えています。

ではその計画とは何か。実は、そんなに難しくありません。次の2つを明らかにすればよいのです。
[1]ゴールの場所
[2]ゴールまでの道筋

この2つが明確になった状態を私は「あとはやるだけ状態」と呼んでいます。ドライブ旅行の例を仕事になぞらえながら考えてみましょう。

2つだけ確認すればいい

[1]ゴールの場所
ドライブ旅行に行くと決めただけでは、走り出すことはできません。まず必要なのは目的地、つまり[1]ゴールの場所です。例えばまずは、宿泊先のホテルまで行くとしましょう。すると、走り出す前に「ホテルというゴールがどこにあるのか?」を正確に確認する必要があります。市や町といった大まかな単位ではなく、番地まで含めた住所を知る必要がありますよね。

仕事も同じです。仕事が速い人はゴールを詳細にイメージしています。例えば資料を1つ作るにしても、その資料が、部内の会議で使われるのか、経営会議で使われるのか、誰がどのように説明するのか、出席者から聞かれそうな質問は何か、最後にどうなっていればいいのか……まで具体的に、緻密にイメージしています。

[2]ゴールまでの道筋
次に必要なのがルート、つまり[2]ゴールまでの道筋です。高速道路に乗るのか、下道(したみち)で行くのか。遠回りでも景色のいい道を行くのか、景色は見えないけど近道を選ぶのか、間違えやすい曲がり角はないか、途中で立ち寄るべきポイントはどこか。
こういったことを確認せずに走り出すと、途中の通行止めや間違えやすい曲がり角に気づきません。道に迷ったり、寄るはずだった場所に寄れなかったり、予定した時間までにたどり着くことができなかったりします。事前に一度ルートを辿(たど)っておかないと、通行止めや渋滞情報を把握できません。
しかも仕事の場合は、ゴールまでの道筋の途中で「実は想像以上に時間がかかる仕事を見落としていた」ということもあり得ます。例えば、「せっかく提案書と見積書を作ったのに、上司の承認がないとお客さんに提示できない」「上司が3日間海外出張で不在にしているため、決裁が下りない」といったケースです。

このように、[1]ゴールの場所と[2]ゴールまでの道筋の2つは計画のための必須事項です。確認しないままに、作業(実行)に入ってはいけません。

(本記事は『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』に編集・調整し、一部特別に書き下ろした原稿です)