がん研究者のニハリカ・アバラジュさん(20)は、仕事で人工知能(AI)を活用している。しかし研究室を離れると、AIは会話コーチだ。チャットGPTは、デートアプリ用の決めぜりふやパーティーでの会話のきっかけを考えるのに役立っている。隣に立っている人への返事を考えるのにAIを起動することもある。例えばよく知らない本や記事の話になると、AIが作成した要約を呼び出す。アバラジュさんは「たまに読んでいる」という雰囲気を出したいそうだ。こうしたことを自分で考えられないわけではない、とアバラジュさんは言う。AIを使えばそれが容易になるというだけだ。非常に人間らしいタスクをAIに外注する若者が増えている。アバラジュさんもその一人だ。多くの人が、人付き合いについて程度の差はあってもさまざまな不安を抱え、人と直接顔を合わせる前からAIに助けを求めている。テキストメッセージの作成や、デジタル版「シラノ・ド・ベルジュラック」として恋愛生活の仲介役をボットに任せる人もいる。(訳注:シラノ・ド・ベルジュラックは自分の恋心を隠し、愛する人のために恋文を代筆する恋愛悲劇の主人公)