本当の自由を手に入れられる人と、そうでない人。その差はどこにあるのか?
本記事では、山口周氏に「決して寝る前に読み始めないこと。一度ページをめくってしまうと止めるのは不可能です。」と絶賛され、日経新聞などで書評が相次いでいる話題書『極限の漂流118日間』をもとに、「頑張っているのに本当の自由を手に入れられない人の共通点」についてライター照宮氏が寄稿する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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人生を「窮屈にする人」とは?
今は、ひとりでいても、完全にひとりになることがむずかしい時代である。
スマホを開けば、誰かの近況が流れてくる。仕事の連絡が届く。わからないことは、すぐに検索できる。便利になった分、すぐに答えを探さず、自分なりに考えて決める時間は少なくなっている。
いつでも誰かとつながれることは、安心につながる。でも、その状態に慣れるほど、自分の声は少しずつ聞こえにくくなっていく。
そんな日々の中で、人はどうすれば自由でいられるのだろうか。
「本当の自由」を手に入れる人の特徴
「決して寝る前に読み始めないこと。一度ページをめくってしまうと止めるのは不可能です」と山口周氏が評した『極限の漂流118日間』(ソフィー・エルムハースト著/村井章子訳)には、海に出る前にふたりが下した、ある奇妙な決断が記されている。
つまり操縦に無関係な電子機器類はいっさい搭載しない。
頭がおかしい、と誰もが思った。
無線はいらないって? イカれてる。
だがモーリスはどうしても「自分たちの自由を外界の干渉から守りたい」のだった。
――『極限の漂流118日間』より
現代の感覚では、無線通信機を積まないという判断は無謀すぎるように見える。
しかし、ここで描かれているのは、ただ危険な選択をしたということではない。
モーリスが守ろうとしたのは、周囲の心配に振り回されず、
自分たちで選んだ道を、自分たちの責任で進むことだった。
自由とは、ただ好きにすることではない。
周囲の考えに合わせるのではなく、
自分で選んだ方向へ進むことでもある。
そこに、モーリスが求めていた自由の形が見えてくる。
ただし、その自由は、いざというときに
助けを求める手段まで手放す選択でもあった。
本当の自由を手に入れられない人とは?
人は一人で生きているわけではない。
周囲の意見に助けられることもあれば、
誰かの助言で失敗を避けられることもある。
けれど、正しい答えを外に求めることが当たり前になると、
自分が納得できるかよりも、間違っていないかを優先するようになる。
安全な選択をしているはずなのに、どこか窮屈に感じるのは、そのためかもしれない。
本書は、極限の海を舞台にしたとてつもない実話でありながら、便利さや安心に囲まれた今の暮らしの中で、自分は何を基準に人生を選んでいるのかを考えさせてくれた。








