「この人は将来、もっとすごいところまで行くのだろう」。しかし20代で頭角を現した人が、10年、20年後も活躍しているとは限らない。反対に、若い頃はそれほど目立たなかった人が、40代になって急に伸びることもある。なぜ、こんな逆転が起きるのか。漫画家・かっぴー氏の書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』でその理由を考えてみる。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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20代には「20代だから使えるカード」がある
「カード思考」では、自分が持つ能力や性質、経験などを「カード」として捉える。
そして重要なのは、カードは一生変わらないものではないということだ。たとえば20代なら、「若さ」「体力」「勢い」「かわいげ」「将来性」といったものも立派なカードになる。多少失敗しても「若いから」と許される。
しかし、20代で活躍している人の強さには、「今の年齢だから使えているカード」が含まれていることも忘れてはいけない。
カードには「消費期限」がある
問題は、そのカードが永遠に使えると思ってしまうことだ。30代、40代になれば、「若さ」や「将来性」というカードは弱くなっていく。「わからないので教えてください」が許される場面も減り、「これから成長します」ではなく、「これまで何をしてきたのか」が問われるようになる。
つまり、年齢とともにカードは入れ替わっていくのだ。
若い頃の成功体験が、カードの更新を邪魔する
そして厄介なのは、20代で成功した人ほど、自分のカードが変わったことに気づきにくいことだ。「自分はこのやり方で評価されてきた」という強烈な成功体験があるからである。
40代になっても同じカードだけで戦おうとすれば、本当に「若さ」「体力」「勢い」を持っている若手と同じ土俵で戦うことになる。そこで若手に追い抜かれてしまうのは、ある意味では当然なのだ。
年齢を重ねると「新しいカード」も増えている
だからといって、年齢を重ねるほど不利になるわけではない。消えていくカードがある一方で、新しく手に入るカードもあるからだ。
何度も失敗したからこそ持てる「判断力」、長く仕事をしてきたから生まれる「経験」、積み重ねによって生まれる「信頼」、多くの人と仕事をして得られる「人脈」。こうしたカードは、20代には簡単に手に入らない。
「誰に何を頼られたか?」を考えてみる
そこで、一度、自分の持っているカードを冷静に分析してみよう。ただ、「自分の強みは何だろう?」と考えても、意外と思いつかないものだ。そんなときは、「誰に、何を頼られたか?」を振り返ってみるのがコツである。
「企画について意見を聞かせてほしい」「この人との交渉をお願いしたい」。周囲から繰り返し頼られていることには、自分では当たり前すぎて気づいていないカードが隠れている可能性がある。
20代の頃にはなかった頼られ方が増えているなら、それは自分のカードが更新された証拠かもしれない。
「自分のベテラン」も更新し続ける
「自分のベテラン」になるとは、一度自分の強みを発見して、「自分はこれが得意な人間だ」と決めることではない。年齢や立場が変わるたびに、「今の自分にはどんなカードがあるのか」「昔のカードで、もう使えなくなったものは何か」「新しく手に入ったカードは何か」を確認し直すことだ。
「今の自分」のベテランであり続けること。それが、年齢を重ねても活躍し続けるために必要なのである。





