ああ「何度勉強しても、会計がわからない」。そう思ったことはありませんか。ビジネスや投資のために決算書を読もうとしても、数字ばかりで読み解けないし、簿記を勉強するのは大変……。そんな時は、まず「お金の流れ」をつかんでしまうのがおすすめです。今回は、書籍『サンキー図で「お金の流れ」が1秒でわかる見るだけ決算書』を通じて、会計の基礎知識を学んでいきましょう。
決算書はサンキー図で読める
サンキー図を活用した決算書の読み解き方を学ぶ前に、まずは「そもそもサンキー図にはどのような特徴があるのか?」を改めて整理しておきましょう。
「えー、すぐにでも財務3表について教えてほしいんだけどな~」と思った方も、少しだけ立ち止まってください。
ここでサンキー図の基礎をインストールしておくことで、財務3表に関する内容をよりスムーズに理解できるようになります。
もともとは「エネルギーの流れ」を表す図
サンキー図は、元々はエネルギーの流れをわかりやすく示すための図として使われていました。学術的な起源は、イギリス人技師のサンキー氏が1890年代に発表した論文とされています1。どれだけエネルギーが効率的に運用されているか、もしくは無駄になっているかを説明する目的で使われていたのです。
例えば下の図は蒸気機関のエネルギー効率を示した図です。
※THE THERMAL EFFICIENCY OF STEAM ENGINES (ABW Kennedy, HR Sankey), 1898より著者訳
画像左端の石炭(インプット)から、画像右端の電気エネルギー(アウトプット)へ到達するまでに、どの段階でどれだけのエネルギーが失われているかが視覚的に示されています。
この図を見ると、
・摩擦や煙、電気変換ロスなどが発生していること
がひと目でわかりますね。また、矢印の太さが損失量を示すため、どのロスが大きいのか、そしてどのロスを優先的に対策すべきか?を直感的に特定できるのです。
「お金の流れ」を見える化する
こうした「エネルギーの流れの見える化」は「お金の流れの見える化」に置き換えて考えることができます。お金をエネルギーに見立てて、企業のお金の流れを俯瞰すれば、決算書の流れが見えるようになります。
つまりサンキー図を「決算書の数字の流れを見える化する図解」として活用するのです。
数字が並んだ決算書を見るよりも、ずっと簡単に、そして瞬時に企業のビジネスモデルや財務状況を把握できるようになりますよ。
「絵」として決算書を眺める
ここでディズニーランドを運営するオリエンタルランドのPLサンキー図をもう一度見てみましょう。

これは、企業の稼ぐ力を示す書類であるPL(損益計算書)をサンキー図にしたものです。左上から右下に向かって、売上高の数字から様々な費用が引かれ、最後に当期純利益として「いくら利益が残ったのか?」が見える化されています。会計知識がある人は一瞬で、会計知識がない人でもなんとなく、何が描かれているかわかった(PLが読めた)のではないでしょうか。
先ほどの蒸気エネルギーに関しても、元々は数字の表であったはずです。専門家が集中して読み解くならその状態でも困りませんが、これをサンキー図にすることで数字に視覚的なイメージが伴い、より多くの人に理解してもらいやすく、伝わりやすくなったことは間違いありません。
全く同じことが決算書をサンキー図で表す時にも当てはまります。決算書を「表のまま」ではなく、サンキー図で読み解くことにより、決算書がわかるようになるのです。






