「年をとってから、急に人とのつながりがなくなった」――そんな孤独は、ある日突然始まったように見えて、実はその前から少しずつ進んでいることがあります。仕事や子育てをしている間は自然と人に会う機会がありますが、環境が変われば、それまでの人間関係も変化していきます。そこで意外な壁になるのが、「しばらく連絡していないから、今さら連絡しづらい」という気まずさです。では、年をとって「急に孤独になる人」は、人とのつながりを保つうえで何を見落としているのでしょうか。『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の内容をもとに、そのヒントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

年をとって「急に孤独になる人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

途切れてしまった「人間関係」をどうするか?

年を重ねるにつれて、以前より人と会う機会が減ったと感じる人は少なくない。

仕事をしていた頃は、職場で毎日のように誰かと顔を合わせていた。
子どもの学校や地域のつながりがあった人もいるだろう。

しかし、働き方や家族の状況が変われば、それまで当たり前だった人間関係は少しずつ変化していく。

「久しぶりにあの人へ連絡してみよう」
そう思っても、「長いあいだ連絡していない」「今さら何と送ればいいかわからない」とためらい、結局そのままにしてしまうことがある。

連絡をしなかったことへの気まずさが大きくなるほど、次に連絡を取るハードルも上がっていく。
そうして自分から関係を遠ざけているうちに、気づけば気軽に話せる相手が減ってしまうこともあるだろう。

人とのつながりを長く保つために大切なのは、いつも途切れずにやりとりを続けることではない。

「連絡は途絶えていい」と取り決める

そのヒントになるのが、次の考え方である。

 友人とは「連絡は途絶えていい」と取り決めておく

 あなたには、定期的に連絡を取り合う仲の友人がいるのではないだろうか。メールや携帯メール、SNSなど、コミュニケーション手段はさまざまかもしれない。どんな手段であれ、やりとりが長く続いている。長いあいだ相手への近況報告をしていないと、次第に不安を感じるようになることがある。不安は罪悪感に変わり、結局は、あいだが空いてしまったことに対する長文のお詫びから始まる返信を送ることになる。
 この状況に対処するいい方法がある。
 私は友人のジェマと、何年にもわたって、携帯メールを送り合ってきた。連絡は毎日ではなく、ときには数週間、数か月も途絶えることがある。でも再び連絡を取り合えば、あいだが長く空いていたことが嘘のようにやりとりができる。
 どちらが思いついたのかは忘れてしまったが、あるとき、私たちはこのやりとりに「連絡は途絶えていい」というルールを取り入れることにした。お互い、相手が忙しいのは知っている。いくらあいだが空いても、この関係が自分たちにとって重要であることもわかっている。同様に、連絡を取ることは、罪悪感からではなく、この関係が大切だからこそ行うべきであることも理解している。罪悪感を持たないことを心がけるだけで、楽しいはずのやりとりにまぎれこむネガティブな感情を取り除けるようになる。その後、再び連絡をするときも、長々と謝罪することなく、すぐに楽しい会話を始めればいい。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

人との関係は、毎日連絡を取っていなければ続かないものではない。
むしろ、「返事が遅れてしまった」「しばらく会っていない」と気にしすぎるほど、再び連絡を取ることが負担になってしまう。

大切なのは、空いた時間を埋め合わせようとすることではない。
「久しぶり」「元気?」と、短い一言からまた話し始めればいい。

相手にも、忙しい時期や、誰かに連絡する余裕がない時期がある。
やりとりが途切れたことだけで、その関係までなくなったと決めつける必要はない。

年を重ねるほど、自分から人と会う機会をつくることは大切になる。
だからこそ、完璧に連絡を取り続けようとするのではなく、いつでも気軽に戻れる関係を大事にしたい。

気になる相手がいるなら、近況をきちんと報告しようと構えなくてもいい。
今日、短い一言を送ってみる。その小さな行動が、これから先のつながりを守ることにつながるはずだ。