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中国は長年にわたりヒマラヤ山脈に位置する隣国ネパールとの関係を構築し、貿易を拡大し、同国への影響力を高めてきた。両国の国境地帯で先週、多数の死者を伴う土石流災害が発生したことを受け、中国は強まる自国の影響力がネパールの役にも立つことを示すよう迫られている。
これまでの中国の対応からは、同国が影響力を高めてきた多くの国からその行動が注視されていることを意識している様子がうかがえる。
災害発生の直後、ネパールの一部では技術大国として躍進する中国がもっと早く警告を出せたのではないかという疑問の声が上がった。今回の災害は国境のネパール側で発生したが、近年起きた他の災害は中国側で発生している。
自国の行動や動機に対する疑念に日頃から憤然として対応する中国は今回、こうした疑念を和らげようと努めている。同国はネパールとの情報共有のために最大限の努力をしていると表明し、救援物資や援助隊を送った。
中国は巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて、途上国との関係を強化し、貿易と投資を拡大してきた。一帯一路は、中国が世界的な影響力を構築する手段となっている大規模なインフラ計画だ。
ネパールは2017年にこの構想に参加した。中国にとってネパールとの関係強化は、中国が地域のライバルであるインドの影響力に対抗し、中国チベット自治区の国境地帯の安全を確保するのに役立ってきた。チベットは中国が長年、支配に苦労している地域だ。
中国はネパールで、首都カトマンズ周辺の環状道路の拡張や、両国を結ぶ南北縦貫道路の改善などの交通インフラ開発を支援してきた。ネパールの人々は、中国関連のプロジェクトの中には進んでいないものや、ポカラ国際空港など汚職にまみれているものがあるとの不満を訴えている。
先週の土石流で流された国境検問所(吉隆口岸)は、両国の関係強化の象徴だった。災害が起こる前、この検問所はしばしば、ネパール向けの消費財や新しい電気自動車(EV)を満載した貨物トラックで混み合っていた。中国の公式統計によると、2024年の両国間の貿易額は22億ドル(約3500億円)と、18年の11億ドルから倍増した。ほぼ全てが中国からネパールへの輸出だった。
こうした二国間関係の価値が今、問われている。両国間の一帯一路プロジェクトのうち、鉄道や送電網の接続を含む一部は、検問所のある場所を通る予定だった。
「このインフラの再建は今回の洪水そのものに関わるだけではない。何か問題が起きた時に、一帯一路への参加が実際にどんな価値を持つのかの試金石になるといった、より広い問題にも関わる」。中国の政策を研究するコーネル大学のアレン・カールソン准教授(政治・行政学)はこう述べた。
今回の災害では、中国の科学力・技術力の向上がジレンマを生み出している。中国のインフラプロジェクトが洪水の引き金になったのではないか、中国は早期に警報を出すことが可能だったのではないかといった疑問を、ネパールの一部メディアは伝えている。







