「あの人に嫌われているかも」「さっきの言い方、まずかったかな」と気になってしまうことはないだろうか。経験を重ねても、人間関係の悩みはなかなか消えないものだ。しかし、仕事ができる人ほど、他人からどう思われるかに必要以上に振り回されない。では、いったい何を「気にして」、何を「気にしない」のか。圧倒的に仕事ができる人の習慣をまとめた『仕事・人間関係で損する人、得する人』(伊庭正康著)から、特別に一部抜粋・再編集して紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

仕事ができる人はなぜ「嫌われているか」を気にしないのかPhoto: Adobe Stock

コントロールできないことは「知ったこっちゃない」と割り切る

「ひょっとして、嫌われたかな」

そう感じる瞬間は、誰にでもあります。でも、人の目を気にしすぎると、言いたいことが言えなくなります。動きたいのに動けなくなります。

研修の現場でも、こんな声をよく耳にします。

「上司に嫌われたら、終わりだ」
「部下に嫌われたら、どうしよう」

でも、立ち止まって考えてみてください。
全員に好かれることは、そもそもできません。

たとえ自分をネガティブに見る人がいたとしても、「知ったこっちゃない」と割り切っていいのです。

なぜなら、あなたを好きになるかどうかは、相手が決めることだから。

自分でコントロールできない問題にエネルギーを使うのは、得策ではありません。

「何が本当の問題なのか」を整理する

たとえば、上司に「そんなことも知らないのか……」とため息をつかれたとしましょう。

このとき、何が「本当の問題」なのか、整理してみます。

・常識を知らなかったこと?
・上司がため息をついたこと?
・上司が自分をネガティブに見ていること?

意外と整理できていないのではないでしょうか。

「嫌われたかも」と思ったときの対処法

私も上司や先輩からため息をつかれたことは、当然あります。

そんなときに、私自身が実践してみて「これは使える!」と思った方法を紹介します。次の2ステップで対処を考えてみてください。

【ステップ1】いったん「影響の大きさ」で判断する ※主観でOK
・自分への影響がないなら → 問題にしない。ばっさりスルーを決め込む。
・自分への影響があるなら → 具体的な対策を考える。※ステップ2へ

【ステップ2】感情を横に置き、相手とコミュニケーションをとる

「接点」を増やすだけで自然と好意が育つ

「嫌われたら業務上困る!」と思うのであれば、その人と積極的にコミュニケーションをとりにいきましょう。
できれば、最低10回。

なぜ10回なのか。

心理学に「単純接触効果(ザイアンス効果)」という研究があります。

接点を増やすだけで、自然と好意が育つことが実証されています。しかも、10回までは接触のたびに好意が上昇します。

難しいことではありません。

元気にあいさつする。明るく感謝を伝える。積極的に相談する。

それだけでいいのです。実際やってみると、むしろ関係は良くなります。

「嫌われたかも」の9割は気にしなくていい

「嫌われれたかな」と気をもむのは損。それは相手の問題です。

自分への影響が少ないなら、「知ったこっちゃない」と割り切りましょう。

自分への影響が大きいと思えば、コミュニケーションをとれば解決できる。

ほとんどの「嫌われたかも……」は、実はたいしたことではないのです。

伊庭正康(いば・まさやす)
株式会社らしさラボ 代表取締役
リクルートグループで法人営業に従事。プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で、年間全国トップの成績で4回表彰される。合計40回以上の社内表彰を受け、営業部長、社内ベンチャーの代表取締役を務める。2011年、研修会社らしさラボを設立。リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(リーダー研修、営業研修、コーチング、講演)を行っている。研修のリピート率は9割以上。研修・講演会の参加者は8万8000人に達している。オンライン学習のプラットフォーム「Udemy」では、時間管理、リーダーシップ、営業スキルに関する多くのベストセラー講座を公開し、受講者は25万人を突破。YouTubeチャンネル「研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル」の登録者は23万人を超える。主な著書に19万部を突破した『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)、『営業の一流、二流、三流』(明日香出版社)などがある。著書累計で70万部を超える。最新刊は『仕事・人間関係で損する人、得する人』(ダイヤモンド社)。