仕事で信頼される人と、なぜか少しずつ信用を失ってしまう人。その違いは、能力や実績ではなく、何気なく口にしている「ひとこと」に表れることがある。職場で「評価される人」と「ちょっと惜しい人」の差を徹底的に言語化した伊庭正康氏の最新刊『仕事・人間関係で損する人、得する人』では、「これをやったら絶対に損する行動」を教えてくれる。今回は、本書より内容を一部抜粋・再編集してお届けする。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

仕事ができる人が絶対言わないこと・ワースト1Photo: Adobe Stock

ワースト1:「行けたら行く」

「行けたら行くね」

このひとことが口グセになっている人は、要注意です。

一見、柔軟で感じのよい返答のように聞こえます。しかし実は、この言葉が積み重なることで、知らず知らずのうちに「信頼」を失っていることが多いのです。

先日、私が定期的に参加している勉強会で、こんなことがありました。

「行けたら行きます」と返事をしていた人が、毎回のように直前で欠席するのです。理由は決まって、「急に忙しくなったので」。

すると、参加者の間でこんな声が聞こえてきました。
「みんな忙しい中で予定を調整してるのにね……」
「このパターン、前にもあったよね」

主催者の方もその空気を感じ取っていたようで、最近では、その方を勉強会メンバーから外すことも検討しているという話まで耳にしました。

「行けたら行くね」は、いわゆる仕事ができる人たちのグループでは、基本的には通用しにくいと思っておいたほうがいい。そう気づかされた瞬間でした。

「あとから考えよう」はダメ。先に決める

損をする人のパターンは、とてもシンプルです。

予定が入ってくるたびに、それに合わせて動く。

その結果、「また変更か」「また来なかった」と思われ続ける。

そして、本人は気づかないまま、誘われなくなります。

「忙しいから仕方ない」と自分では思っていても、周囲の目には「あの人は、アテにならない」と映っているのです。

返事が遅いとさらに信用を落とします。

相手は段取りを組めず、ずっと待ち続けることになるからです。

前述の勉強会の主催者も、ストレスがあったのだろうなと想像します。食事の手配、資料の手配、さまざまな手配が後回しになるからです。

仕事ができる人は、「予定を先に決めている」

では、時間で信用を培う人たちは何がちがうのか。答えはシンプルです。

重要な予定を「先に決めている」のです。

ルールは先着順。先の約束を優先します。
たとえ、そのあと気分が変わったとしても先着順。

勉強会もそう、習い事もそう、美容院の予約もそう、家族との食事、友人との約束、ジムの時間、学びの時間。これらをまっ先に予定として確定させます。

だから、あとから別の予定が入りそうなときも、簡単に予定の変更をしません。
相手からの信頼を失うことを知っているからです。

また、突発的に日程調整の依頼が来たとしても、「その日はすでに予定があります」と、即答できるので、相手が日程を合わせてくれます。

ハイパフォーマーほど「予定を先に決める」

私の実体験からも確信していることがあります。

ハイパフォーマーほど、「予定を先に決める」ルールを適用している。
そして、そのほうがむしろ時間の自由があるのです。

そりゃそうです。

人から信用されるので、人からの支援、機会をもらいやすい。
自然とアポイントも融通してもらいやすくなります。

また、仕事だけでなく、プライベートの予定も先に固定するので、やりたいことが確実に実行でき、「忙しいから」と先延ばしにもならない。

「行けたら行くね」をやめた日から、自分の時間は自分のものになるのです。

伊庭正康(いば・まさやす)
株式会社らしさラボ 代表取締役
リクルートグループで法人営業に従事。プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で、年間全国トップの成績で4回表彰される。合計40回以上の社内表彰を受け、営業部長、社内ベンチャーの代表取締役を務める。2011年、研修会社らしさラボを設立。リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(リーダー研修、営業研修、コーチング、講演)を行っている。研修のリピート率は9割以上。研修・講演会の参加者は8万8000人に達している。オンライン学習のプラットフォーム「Udemy」では、時間管理、リーダーシップ、営業スキルに関する多くのベストセラー講座を公開し、受講者は25万人を突破。YouTubeチャンネル「研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル」の登録者は23万人を超える。主な著書に19万部を突破した『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)、『営業の一流、二流、三流』(明日香出版社)などがある。著書累計で70万部を超える。最新刊は『仕事・人間関係で損する人、得する人』(ダイヤモンド社)。