「くたびれた」「頭が痛い」といった体の不調は、できるだけ口に出さない。一方で、病気になれば医師にすべてを任せ、無理に頑張ろうともしない。98歳まで生きた作家・宇野千代が大切にしていた、年齢や病気と自然体で付き合うための考え方とは。※本稿は、作家の宇野千代『宇野千代のことば 書いて、恋して、おしゃれして』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。
自分の体の具合の悪いことは
人には話さない
作家の宇野千代 Photo:SANKEI
私は出来るだけ自分の体の具合の悪いことは人には話さない。これは自分の身の上話を人にしないのと同じ心理である。自分の体の具合を人に話すことによって、可厭(いや)でももう一度、はっきりと、自分の体の具合の悪いことを、心に思い浮かべる。これが可厭なのである。
もう1つ、自分の体の具合の悪いのは、自分で知ってるだけでたくさんである。他人に聞かせて、他人にまで可厭な気持ちにさせるのは失礼ではないか。
悪い話は、それが自分の体のことでも、決して口には出さない。
「ああ、くたびれた」「頭が痛い」「何だか風邪ひいたようだ」「腹が痛い。胃潰瘍じゃないか」などとは決して言わない。これも私の積極的養生法の1つである。
タンポポの真似をして
背筋を伸ばして笑ってみる
健康をこわしたかな、と思ったら、どうぞ、道端に咲いているタンポポに目を向けて下さい。葉をいっぱいに広げ、力の限り茎を伸ばし、楽しそうに花を咲かせているタンポポを。
あなたも、タンポポの真似をして、大地にしっかり足を踏ん張り、思い切り背筋を伸ばして、声を出して、あははは、と笑って見て下さい。ほら、体の中の濁った空気と、新鮮な美味しい空気が入れ替わったでしょう。
神様が少し休養しなさい
と言っている
病気をしないためには予防に勝る方法はない。かかったら早いうちに治すに限る。







