50代を迎え、役職定年や再雇用が見えてくると、「この会社で働き続けるしか選択肢がない」「今さら新しい環境に飛び込むなんて不可能だ」と諦めにも似た思いを抱く人が急増する。長年同じ組織に身を置くうちに、視野が狭まり、他では通用しないと錯覚してしまうのだ。しかし、本当にあなたの選択肢は塞がれているのだろうか。自分自身にかけたブレーキを外し、キャリアの選択肢を劇的に広げる方法を、書籍『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』をもとに解き明かす。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「会社にしがみつくしかない」と思い込んでいる50代が気づいていないこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

知識だけに囚われる心理的ブレーキ

 50代の多くのビジネスパーソンは、

「この年齢から新しいスキルを身につけるのは無理だ」
「他社で自分の経験が評価されるはずがない」

 という根深い思い込みにとらわれている。

 しかし、その自己限界こそが最大の壁なのだ。

 過去の成功体験や社内の基準だけに捉われるあまり、外の世界に広がる無限の可能性を自らシャットアウトしてしまっている。

 カフェのウェイトレス・ケイシーは、主人公ジョンに対して、人が自分の存在理由を探求し、新しい行動を起こそうとするときに直面する「限界」の正体について、次のように鋭く指摘している。

「私たちは皆、現在の経験と知識に制限されてしまっているの。ここで重要なのは『現在』という言葉よ。人類史上かつてないほど、私たちは世界中の情報や人や文化や経験にアクセスできるようになっているわよね。存在理由を満たそうとするなかで、私たちが現在、直面している限界は、アクセスしやすいかどうかではない。自分に課している制限なのよ。」
――『世界の果てのカフェ』より

新しい情報と人脈に触れよう

 選択肢を広げるためには、まず「自分の過去のキャリア」という単一のモノサシを一度捨てよう。

 社外の多様な人と出会い、新しい知識にアクセスすることが不可欠だ。

 自分にかかっている心理的ブレーキを外した瞬間から、人生後半の新しい可能性が開かれていく。

 自分の制限を取り払い、これまで触れてこなかった分野の本を読む。

 新しいコミュニティに参加する。

 そして、社外の人々と対話してみること。

 自分の中に眠る本当の存在理由に沿って行動を起こせば、会社にしがみつく必要などないことに気づくだろう。