機長を刺して機体を急降下させたフライドバイ便の副操縦士は、世界でも最高レベルの厳重な航空保安網をすり抜けた。問題は、それが可能になったのはなぜか、だ。アラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルを結ぶ航空路線は、世界で最も緊迫した航路の一つだ。中東には民間航空機に対するハイジャックやその他の攻撃の長い歴史がある。攻撃に対抗するため、両国は世界でも最先端の監視技術と有能な諜報(ちょうほう)網を有している。さらに、2001年9月11日の米同時多発テロや、2015年にフランスのアルプスで副機長が意図的に機体を墜落させたジャーマンウィングス9525便の事件を受け、航空規制は繰り返し強化されてきた。それでも9月30日、一人のパイロットが意図を隠し、ナイフを入手し、約170人を乗せた旅客機を上空で空中分解しかねないほどの角度で急降下させることは可能だった。
大惨事回避のイスラエル行き旅客機、露呈した保安網の「大きな穴」
専門家によれば、今回のような計画とナイフを持った襲撃者は本来空港にたどり着くことすらできないはずだった
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