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米国の最新報道によると、中間選挙で共和党が歴史的な大敗→党内では責任の押し付け合いが広がり、その矛先は政権中枢に向かっているとか。トランプ大統領は今後、国内外にどのような態度を取るのでしょうか。日本人からすると理解しがたい言動が多いトランプ氏が、「負け確定」直後にジャーナリストに語った言葉とは? 英語コーチングスクール経営の専門家が解説します。(トライズ代表 三木雄信)
トランプが歴史的大敗で
「ミスター拒否権」宣言の波紋
11月3日のアメリカ中間選挙で、民主党が上下両院の多数を奪還しました。その夜、トランプ大統領はFOXのニュース番組に電話で出演し、司会でジャーナリストのブレット・ベイヤー氏のインタビューに答えました。
ベイヤー氏はまず、「残り2年を民主党の上下両院と、どう向き合うのか」と切り出しました。するとトランプ氏は間髪入れずにこう返します。
It's been done before, as you know, numerous times.
(ご存じのとおり、前にも何度もあったことです)
as you knowは、「あなたも知っているでしょう」と相手を味方に引き込もうとする、前置きです。この表現を挟むことで、「議会のねじれは異常事態ではない」と先制攻撃するような、「何か問題でも?」といった雰囲気です。続けて核心に入ります。
It's a power of veto. It's one of the stronger powers that a president has.
(拒否権です。大統領が持つ、より強い権限のひとつです)
出ました、veto(拒否権)。トランプ氏は選挙前の演説でも、たとえ民主党が多数派を握って法案を提出してきても、大統領の拒否権を連発する「ミスター拒否権になる」と明言、警告していました。
さらにトランプ氏は次のように続けました。
They'll send over things that are insane. And I'll veto them.
(彼らは正気でない法案を送ってくる。私はそれに拒否権を使う)
send overは「こちらに回してくる」という日常の句動詞で、法案(bills)という語を使わずthings(もの)と呼んでいます。insaneはcrazyより一段強く、「狂っている」に近い語です。ダイヤモンド・オンライン読者の皆さんは、ビジネスでは使わない方がいいでしょう。Theyはもちろん民主党のことです。
After a couple of months of vetoes, they'll call. And they'll say, how do we get this stuff done? And we'll work together.
(しばらく拒否権を使えば、彼らは電話してきて「どうすれば進むのか」と言うだろう。そうなれば一緒にやっていくことになるだろう)
a couple ofは「2、3の」と日本の中学英語で習いますが、実際のアメリカ英語では「しばらく」程度の曖昧な見積もりです。this stuff(この手のもの)は、相手をひとまとめに軽く扱うような口語で、民主党が頭を下げて電話してくるという筋書きを、未来形willを連発することで、あたかも既定路線かのようにしゃべっています。いわゆる“トランプ節”が出てきました。
I have a lot of friends that are Democrats, believe it or not. I've already spoken to some of them. I've had four calls from meaningful Democrats.
(ご存じの通り、あなたは信じないかもしれないが、民主党には友人が多いんだ。もう何人かとは話をしたよ。有力な民主党員から4本電話があったんだ)
believe it or notは、聞き手の疑いを先回りして「笑い」に変える決まり文句です。meaningfulは、中学英語の直訳だと「意味のある」で、人に対して使うのは変だと思うかもしれませんが、この文脈では「重要な人物」という含みです。
総じてここまで、トランプ氏は中間選挙の敗戦は「自分にとってはあまり影響がないことだ」とアピールしているといえるでしょう。







