株式市場に新たな潮流が生まれている。「人工知能(AI)に関連がないなら、幸運を祈るしかない」というものだ。AIは資金を吸い上げ、市場のそれ以外の部門圧迫している。AI以外の銘柄は、買い手を引きつける魅力的なストーリーがないまま、金利上昇と原油高に直面している。この新たなパターンは、米国債利回りが急上昇した9月に定着し、他の債券市場にもストレスをもたらしている。9月の取引では、10年物の米国債利回りが4.7%から5.3%に跳ね上がる中でも、主要株価指数は際立った底堅さを見せた。S&P500種指数は小幅安にとどまり、テック株の比率が高いナスダック100指数は3%上昇した。しかし、詳しく見てみると、9月の株価動向は市場がいかに狭まっているかを示している。S&P500種指数の構成銘柄は約8割が下落し、(同構成銘柄を全て同じウエートで組み入れた)均等ウエート指数は5%安となった。S&P500種の11業種のうち上昇したのはわずか2業種で、「情報技術」がその筆頭だった。同じく上昇した「通信サービス」も、情報技術株に分類されないメタ・プラットフォームズとアルファベットという巨大テック企業の上昇分が、同業種内のほぼ全てのメディア・通信企業の下落分を上回っただけに過ぎない。