米首都ワシントンで今よく聞かれるフレーズは、トランプ政権が中国との「戦略的安定」を求めているというものだ。それは結構な願望だ。だが、中国共産党は世界に平和をもたらす勢力のようには振る舞っていない。それを示す直近の例が、中国政府が米国で台湾総統の息子に対するスパイ行為をしていたとされる疑惑だ。連邦捜査局(FBI)は4日、ロサンゼルス国際空港で中国行きの便に搭乗しようとしていた34歳の女を逮捕した。FBIはソーシャルメディアへの投稿で刑事告訴状を引用し、ヘザーとして知られる張婉瑩容疑者が、「台湾総統の息子とその家族を監視し、自宅や車を撮影して、情報を中国当局者に報告していた」疑いがあると述べた。台湾の頼清徳総統は、中国政府にとって特別な標的だ。頼氏および同氏が率いる民主進歩党(民進党)は、中国の攻撃から自国を守るための準備を整え、政治的・経済的自由という台湾の平和的な現状維持のためには犠牲もいとわない覚悟を持つよう呼びかけ、台湾の結束を図ろうとしている。