人工知能(AI)革命をけん引する米半導体大手エヌビディアは、株式相場を史上最高値に押し上げる立役者となってきた。しかしそのエヌビディア株でさえ、かつてのようなプレミアムを得られなくなっている。1月以降、エヌビディア株の株価収益率(PER)――投資家が企業の利益1ドルに対して支払う意思のある価格を示す倍率――は大幅に低下した。これは同社株だけの現象ではない。S&P500種株価指数も、指数全体が最高値を更新する中でPERは下落している。 ウォール街はこれを金利上昇のせいだとしている。 10年物米国債の利回りは7日に24年ぶりの高水準を付けた。四半期ベースでは1994年以来最大の上昇率を記録したばかりだ。借り入れコストの上昇は不動産など負債依存度の高い業種に冷や水を浴びせるだけではない。「無リスク金利」の上昇はウォール街がリスク資産をどう評価するかにも影響する。利回りが上昇すると、国債よりリスクの高い資産への投資意欲が薄れる。予想利益がそれを相殺するほど伸びない限り、株価は下落する傾向がある。