「今の収入をもっと増やしたい」「将来のために、何か新しいことを始めたい」。そんなふうに考えたことはないでしょうか。人生を変えるためには、まとまったお金や特別な才能が必要だと思う人もいるかもしれません。しかし、大きなリスクを負わなくても、自分の可能性を広げる方法があるといいます。では、お金をかけずに「人生を変える」ためには、何をすればいいのでしょうか。東大卒業後、コロンビア大学でMBAを取得し、BCG、日本マクドナルドCMO、Facebook Japan初代社長などを歴任。51歳から司法試験に挑戦し、57歳で合格した岩下充志氏の著書『夢をかなえる 勉強の地図』から、そのヒントを紹介します。

お金をかけずに「人生を変える方法」・ベスト1Photo: Adobe Stock

勉強は、最も「投資対効果」が高いアクション

私は長年ビジネスの世界で生きてきましたから、何事においても「投資対効果」を考えるクセがあります。その視点で見ると、勉強ほど割の良い投資はないと思うのです。

たとえば、約300時間の勉強が必要とされる宅建士資格取得者の年収目安は550万円。約1000時間が必要な中小企業診断士になれば700万円。さらに数千時間の勉強を要する公認会計士や弁護士になれば、平均年収は1000万円ほどになります。

もちろん資格がすべてではありませんし、必ずしも年収アップを保証するものではありません。しかし、「勉強してスキルを得れば、高い収入を得るチャンスが広がる」ことはおおむね事実と言えるでしょう。

しかも、一度知識や資格を身に付ければ、その後の人生を有利に進めることが可能になります。つまり、一回の投資でその効果は一生涯続くのです。

こう考えると、勉強することは、かなり「お得」な選択肢ではないでしょうか。
そして当然ながら、勉強によって得られる利益はお金だけではありません。

たとえば、資格を取ることで周りから正当に評価される。よりおもしろい大きな仕事を任されるチャンスが広がり、出世も叶う。転職してキャリアアップができれば、より高い地位や社会的信用を手に入れることもできるかもしれません。もちろん、自分のステージが上がるたびに、もっとレベルの高い仲間との出会いも待っています。

自分の努力がリターンに直結する

私の人生をふり返っても、勉強によって得た利益は明らかです。

学生からの学習の積み重ねで東大に現役合格できました。東大卒というブランドは電通入社に効果的でした。電通で働きながら諦めずに挑み、勉強したおかげでトップスクールのMBAを取得できました。MBAを取得したことにより外資系戦略コンサル(BCG)への道が開きました。電通・MBA・BCGで学んだことを生かして外資系企業の経営ポジションに就職し、その後のキャリアアップを実現しました。

私が人生で得てきた報酬や地位、得難い人脈は、どれもこれも、勉強によってもたらされたものでした。
もちろん、人生は運や出会いに左右されるものですし、人柄や人格も大切な要素になるでしょう。しかし、それらはすべてアンコントローラブルなもの。

私たちにコントロール可能なものは「自分の努力」しかありません。私も、人生のどこかで努力を怠っていれば、次のステージに上がる扉を閉ざされていた。今の自分はなかったと思います。
そして勉強には、自分の努力がそのまま結果に反映されやすいという特徴があります。

ビジネスは常に相手がいるゲームですし、大成功を収めるには時の運も大いに絡んできます。自分でゼロからビジネスを立ち上げて大きなリターンを狙うのは、宝くじを買うようなものでしょう。むしろ数千万円の大金を失うリスクだってあります。
一方、勉強は、金銭的なリスクはほぼゼロ。運任せの要素もほとんどなく、全て自分の努力次第です。そして努力の量は、自分で100%コントロールできる。

勉強は「リスクゼロで、自分の可能性を無限に広げてくれる最強の自己投資」なのです。

だから私は、「どうしてそんなに勉強するんですか?」と聞かれると、真っ先に「Why not?(どうしてやらないの?)」と思うのです。

自分にとって得がある。その上、自分次第で青天井のリターンを生み出せる。そんな勝負にベットしない手はないと思いませんか?