「毎日仕事ばかりで、楽しみがない」「年齢を重ねるにつれて、夢中になれることが減ってきた」。そんな悩みを抱えている人もいるだろう。しかし、同じように忙しい毎日を送っていても、人生を楽しみ続けられる人もいる。その違いはどこにあるのか。『世界の役員が教えてくれたこと――「仕事に追われる人生」で終わらない生き方』が、その答えを教えてくれる。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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人生を楽しめない人の特徴
若い頃は、趣味に夢中になったり、友人と出かけたり、好きなことに時間を使っていた。しかし、仕事や家庭が忙しくなるにつれて、自分の楽しみは後回しになっていく。
休日は疲れを取るだけで終わり、気づけば月曜日。そんな生活を繰り返している人も少なくないだろう。
もちろん、仕事や家族のために時間を使うことは大切だ。しかし、毎日を忙しく過ごすうちに、自分が何を好きだったのかさえ忘れてしまうことがある。
そして、定年退職などで自由な時間が増えたとき、何をして過ごせばいいのかわからなくなってしまう。
「カマキリ」に夢中になる役員
では、いつまでも人生を楽しみ続けられる人は、何が違うのだろうか。
『世界の役員が教えてくれたこと』では、ある会社の「ワーカホリック」な役員の話が紹介されている。その役員は、会議では数十億円規模の判断を下し、多くの社員を率いる立場にある。
ところが、自宅ではカマキリの飼育に夢中だ。
孵化したばかりのカマキリに与えるため、羽のない特殊なショウジョウバエを通販で取り寄せる。しかも、週に2回、定期的に注文しているという。専門家に依頼して、木製の本格的な「カマキリハウス」まで作ってもらったそうだ。
「妻には呆れられていますが、食事をしながらカマキリを眺める時間が、私には何より落ち着くんです」と、語っている。
ほかにも、ある落語家を10年以上追いかけ、自分でも一席覚えて、家族や親しい友人の集まりで披露する役員も紹介されている。
仕事を気にせず「好きなこと」に夢中になる
彼らの共通点について、同書ではこうまとめている。
カマキリの飼育と、落語家の追っかけ。
共通しているのは、お金や見栄とは無関係な、純粋な情熱です。
役員は、地位が上がるほど、こうした世間から見えない場所で子供のような熱量を発散させていることがあります。
それは仕事のための気晴らしではなく、彼ら自身の人格を支える、もう一つの大切な柱なのです。
――『世界の役員が教えてくれたこと 「仕事に追われる人生」で終わらない生き方』より
お金になるわけでもない。誰かに評価されるわけでもない。それでも、ただ好きだから続けている。
そんな時間があること自体に、価値があるのではないだろうか。
いつまでも人生を楽しみ続けられる人は、損得や他人からの評価とは関係なく、夢中になれるものを持っている。
仕事や家庭が忙しくても、自分の好きなことを後回しにしすぎない。昔好きだったことを、もう一度始めてみるのもいい。少しでも興味を持ったことがあれば、試してみてもいいだろう。
誰かに自慢できるような趣味である必要はない。
ただ好きだから、やってみたい。
そんな純粋な気持ちを大切にすることが、年齢を重ねても人生を楽しみ続ける秘訣なのではないだろうか。







