健康のために揚げ物を控え、植物油を選んでいる。そんな食生活を続けていても、実は思わぬ落とし穴があることをご存じでしょうか?「体にいい油」の選び方を間違えると、健康によかれと思っていた習慣が逆効果になる可能性も。書籍『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳「ミクログリア」が味方する6つの習慣術』の著者が、意外と知られていない「油と健康」の関係を解説します。

【脳の専門医が教える】健康に気をつけている人ほど見落とす「食事の落とし穴」ワースト1Photo: Adobe Stock

健康に気をつけている人ほど見落とす「食事の落とし穴」とは?

健康のために揚げ物を控え、植物油を選ぶ。そんな人にも見落としがちな「油のバランス」があります。

そもそも油は種類によって働きが異なるのです。

「体にいい油」だけでは不十分?

オメガ6とオメガ3は、食事からとる必要がある必須脂肪酸。前者は植物油、後者は青魚やエゴマ油などに多く含まれます。

オメガ6が過剰な状態は、悪玉コレステロールの酸化を促し、動脈硬化を進行させるリスクを高めます。これが「心臓病」や「脳卒中」の引き金となりかねません。
――『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳「ミクログリア」が味方する6つの習慣術』より

ただし、オメガ6は悪者ではありません。飽和脂肪酸の代わりにとると、心血管疾患の予防に役立つという研究もあります。極端に避けず、食事全体を整えることが大切です。

注目の「70%」という数字、その意味は?

本書は2008年の研究レビューをもとに、オメガ3とオメガ6の比率について次の数字を挙げます。

このバランスを理想の「1対1」にまで戻せなくとも、「1対4」に改善するだけで、心臓病の再発予防や総死亡率を70%も減少させる効果があるという研究報告もあるのです。
――『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳「ミクログリア」が味方する6つの習慣術』より

ただしこれは、比率だけ変えれば誰でも死亡リスクが70%下がるという意味ではありません。万人共通の「理想の比率」も確立していません。比率にこだわるより、日々の食材選びが重要です。

今日の食卓でできる「3つの工夫」

油の使い方について、こう提案しています。

調理にはオメガ6の少ない「オリーブオイル(オメガ9)」をメインにして、加熱しない料理には「エゴマ油やアマニ油(オメガ3)」を少量使うのもよし。
――『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳「ミクログリア」が味方する6つの習慣術』より

大切なのは、①外食・惣菜に偏らず自炊を増やす、②油を使い分ける、③肉の一部をサバやイワシなどの青魚に替える、の3点。完璧を目指さず、まずは今夜の一品から変えてみましょう。