「すごいね!」「えらいね!」「頭がいいね!」。子どもをほめるとき、そんな言葉をかけている親は多いのではないだろうか。しかし、同じようにほめるにしても、何を、どのタイミングでほめるかによって、子どもへの影響は変わってくるという。
じつは、親子で何かに取り組んでいるときの「ある声がけ」が、親子の脳波の同調や、子どもの学習効果にも関係する可能性が研究で示されている。では、子どもの意欲や学ぶ力を引き出すために、親はどんな言葉を、いつかければよいのだろうか。『医師が教える 子どもの習慣50の基本』から一部抜粋してお届けする。(ダイヤモンド社書籍編集局)
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ふだん、何をほめていますか?
ほめるときは「結果」より「過程」に注目しましょう。
「賢いね」
「お姫様みたいにかわいいね」
のように、本人の努力があまり関係のないことより、
「よくがんばったね」
「いい方法を考えたね」
のように、努力や工夫をほめるのです。
「自分がもっている力を、努力することで伸ばせる」という考え方が育って、難しいことにも挑戦しやすくなります。
「リアルタイムでほめる」のがいい
子どもが、努力したり成果を出したりした「その瞬間」にほめると、学習効率が上がることがわかっています(11)。
努力や工夫をほめると「がんばったから成功した」という実感が生まれます。
さらにリアルタイムでほめることで、「自分の努力が、今、結果につながった」と子ども自身が理解しやすくなって、粘り強く取り組む力が育ちます。
心からほめられて、しかもそれが「自分でコントロールできること(=努力)」の評価だと感じられると、ごほうびやほめ言葉など外からの報酬がなくても、自分からやろうとする気持ちが高まります。
リアルタイムでほめると、親子の脳波がシンクロする?
親子で何か一緒に取り組み、うまくいったときにリアルタイムでほめると、親と子の脳の活動がシンクロ、つまり脳波が同調しやすくなり、これが学習効果をさらに高める可能性があります(12)。
当クリニックでも、子どもの悪いところばかりが目について、ずっと1日中叱って怒っているという大人の方には、「些細なことでも、そのときにほめてください」とお願いしています。
特別なことでなくてもOKです。どんな子にも魅力的な瞬間はあります。それを見逃さず、リアルタイムでほめましょう。
●ほめ方の例
「ごはんをおいしそうに食べてるね」
「この漢字の、ここのハネがかっこよく書けたね!」
「お! 今の姿勢、背中がまっすぐできてるね」
ちょっとしたことでいいんです。
リアルタイムで、些細なことをたくさん褒める声がけをするだけで、学習効率が上がるのです。
ぜひ習慣化してみてくださいね。
12 Li Y, Halleck TQ, Evans L, et al. Eye of the beholder: Neural synchrony of dynamically changing relations between parent praise and child affect. Dev Sci. 2024;27(6):e13541. doi: 10.1111/desc.13541.
赤坂ファミリークリニック院長/小児科医/MD,MPH/BCIA認定ニューロフィードバック認定医
NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。東京外国語大学卒、帝京大学医学部卒、東京大学大学院医学系研究科修了。医師になる前から同時通訳者として天皇陛下や歴代首相、米国大統領の通訳を務め、現在も医学系会議を中心に活動している。通訳の仕事をしながら2児をもうけたあと、40歳で医学部を受験し、医師に。卓越した英語力を武器に、海外の学術論文から日々最新の情報をアップデートしている。メディア出演も多く、わかりやすい説明と親しみやすい人柄で子どもはもちろん、その親からの信頼も厚い。著書に『医師が教える 子どもの食事 50の基本』(ダイヤモンド社)などがある。






