海外で働きたい――。そうした転職の相談は、以前よりも確実に増えています。
しかしその一方で、海外駐在員の募集案件はそう多くはありません。ですから、グローバル展開をしている企業に転職して海外駐在できるかというと、確かに実例はあるものの、数が限られるのが現状です。
では、それでもなお海外で働きたいという場合には、どのような可能性が残されているのでしょうか。今回は、最近最も相談が多い「アジア」にフォーカスし、駐在ではない形で海外で働く方たちの事例をご紹介していきましょう。
「自分の学歴・経歴では駐在はムリ」
月給半分以下でもタイで働く20代男性
【事例①】
Aさん(20代前半、男性)
働いている国:タイ
日本では新卒で通信関連の営業会社に入ったものの、あまり続かず、1年で退社したAさん。転職活動をしようと思いましたが、あまりモチベーションが上がりません。そんななかで見つけたのが、「タイでの住居付き事務作業、コールセンター」の仕事でした。
学生時代に一度タイに行ったことがあったAさんは、この求人を見た瞬間、タイの気候や食事が気に入ったことを思い出し、すぐに応募を決意。一部の海外勤務希望者などが言うような「日本の将来性に疑問を感じて…」などとかっこつけるつもりはありませんが、Aさん自身が一流大学の出身でもなく、突出した才能もないため、「このまま日本にいても自分の先は見えているな」とずっと感じていたことが背中を押しました。
実は中国、シンガポール、インドネシアなどの国にも訪れたことがありましたが、そのなかでもタイ人とは気が合いそうだと感じていたというAさん。タイは日本人も多くいるので比較的安心というのもあります。そして何より大きな動機づけになったのは、タイの女性は綺麗な人が多いと感じていたことでした。
選考を通過し、日本で面接を受けたAさん。その後、直接現地に行き、拠点長と面接。すぐに話がまとまりました。