数学がニガテでも
計算力は上げられる!

 「でも、俺、文系だし。電卓なしで即座に計算するなんてとても無理」
 との声も聞こえてきそうです。
 大丈夫。「数学はずっと赤点だった」という人でも安心してください。
なぜなら、あなたが頭の中でする計算(暗算)が苦手なのは自然なことだからです。

 あなたは学校で、九九以外の暗算を習いましたか?習っていませんよね。
 それならできなくても仕方ありませんよね、習っていないのですから。

 暗算にはやり方があるのです。でも、学校ではほとんど教わりません。私たちは暗算のかわりに小学2年生から筆算を教えこまれたため、それ以来、なんでも筆算で解こうとするクセがついてしまっています。

 例えば、「88+39」といった小学2年生の算数レベルの計算も、手元に紙と鉛筆があったら筆算してしまいませんか?
 そもそも暗算しようという気がおきないのは、そういう訓練を受けていないからです。逆に言うと、方法を習えばあなたもできるようになります。

 私は学習塾を経営し、講師もつとめるかたわら、ライフワークとして暗算法の研究をしてきました。
 この連載では、私が書いた本『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方――「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』の中から、ビジネスで使える計算(暗算)のテクニックを毎回1つ紹介したいと思います。

「暗算」はビジネスパーソンの趣味・特技としてオススメです。
 お金がかかりませんし、実際に使える上、あなたの株も上がり、信用されやすくなります(商談もプレゼンも数字を交えて話せると信頼度が上がります)。
計算力があればとっさの質疑応答なども、数字を使ってできるようになりますね。