成功体験を積んで前向きに!
ボランティアも重要な人生経験

上田 燃料高の影響もあったとはいえ、今年はお盆の海外旅行客も少なかったようですね。こういう若者がプラス思考に転じて、景気を盛り上げてくれる可能性はないんでしょうか?

竹中 そこで私が声を大にして言いたいことは、こういったミニマム世代の若者に「サクセスストーリーをぜひとも経験してもらいたい」ということです。

上田 サクセスストーリーとは、どういうことですか?

竹中 先ほど言ったように、この世代が小学生のときにバブルが崩壊して、大学の就職活動の時期には超就職氷河期でした。本当に「受難の世代」であったことは事実です。そのため、将来に対するリスクを過大に見積もる傾向がある。これは特に主観的なリスクなので、消費を抑えて将来に備えて貯蓄しようという動きが出てきます。

 でも、イケイケドンドンとは行かないまでも、やはりいくつかの成功体験を積み重ねて行くうちに、「自分はもっと行けるはずだ」「自分はもっと色々なことができるはずだ」という気持ちになれるはず。そうなると、消費に対して前向きな思考が出て来ます。ミニマム世代の人たちは、これまでの人生でそういう経験がなかったんですね。

 対照的なのが団塊世代です。仕事をやればやるほど給料も上がったし、競争は大変だったけど、それなりのリターンもあった。サクセスストーリーが豊富だったんですね。だから、今のおじさんやおばさんを見ると、若者と比べてすごく元気です。そういった意味でも、若者に色々なサクセスストーリーを経験して欲しい。

 その経験の場はやはり企業の職場です。企業も重要な仕事に若者をどんどん登用して行くべきだし、その中で前向きな思考を持った若いリーダーがどんどん出てくればよいと思います。