仕事とプライベートを充実させたい
ワークライフ・バランスのよい自治体は?
昨今は「ワークライフ・バランス」が重視される世の中だ。ビジネスマンだからと言って、仕事ばかりしていればいいというものではない。一昔前のモーレツ社員と違い、今の就活生の中には、「個人の時間も充実させたい」「仕事とプライベートを両立させたい」と考えている人は多いはずだ。
とりわけ、地方へのUターン就職を考えている学生の中には、「首都圏とは違い、時間がゆっくり流れる地方都市のほうが、ワークライフ・バランスを実現できそうだ」という考えの人もいることだろう。
そこで――ほぼ1年ぶりのリスタートなるが――今回は第8回「就活の本命は大都市の企業だけじゃない! 見落とせば損をする『地方の隠れた好業績企業』」の続編として、ワークライフ・バランスに秀でた自治体を探ってみたい。
ピックアップする企業や都道府県をスクリーニングするための一次データとしては、今までと同様、「ダイヤモンドD-VISIONシリーズデータベースサービス 役員・管理職情報ファイル」を参照する。同じく、第8回で紹介したデータも活用したい。
これから調べるのは、①上場企業の立地、②共働き率、③イクメン率の3指標で見た「ワークライフ・バランスのよい県」である。
まず「ワーク」面について。①上場企業の立地についてだが、地方での仕事を考えると、第8回でピックアップした「隠れた優良企業」と「その本社が立地する県や市」が、まずは有力候補地になる。(表3)で紹介した以下の企業群(県)がそれらだ。
カメイ(宮城県)、ゼビオ(福島県)、カワチ薬品(栃木県)、ミツバ(群馬県)、しまむら(埼玉県)、あらた(千葉県)、コメリ(新潟県)、三谷商事(福井県)、バロー(岐阜県)、加藤産業(兵庫県)