デジタル思考を刺激する<br />CIOがCEOに贈るべき6つのガジェットマーク・ラスキーノ
ガートナー
バイス・
プレジデント 兼
ガートナー フェロー

 毎年年末になると、年次で発行している『CIO Resolutions』レポートの共同執筆や、『CEOサーベイ』の結果分析に追われている。こうした作業を通じて、CEOとCIOの関係をもっと近づけ、2014年のビジネスを広げるきっかけになるようなテクノロジ製品のプレゼントがないかを考えてみた。私が思い付いたプレゼントのアイデアは以下のとおりだ。読者の皆様も、これらを参考に考えてみてはどうだろうか。

運輸・物流業界のCEOへ――ドローン(小型マルチ・コプター)

「Amazon Prime Air」が発表された今となっては、プレゼントはドローンで決まりだろう。CEOがドローンを使いこなせるようになれば、優れたビジネス・アイデアを閃くこともあるのではないか。

 ドローンの中でも使いやすいのは、スマート・フォンで操作できる仏パロット社のAR. Droneだが、もっと奮発して、専門性の高い機種を選んでもよい。現在、数多くのマルチ・コプターがあり、テレビや映画業界ではすでに空撮用として使われている。

消費財業界のCEOへ――3Dプリンタ

 今や新聞やテレビでこのテクノロジを目にしたことがない人はいないだろう。しかし、もしかしたら貴社のCEOは、実機を間近で見たことはないかもしれない。いまや安価な家庭用3Dプリンタでも、素晴らしい性能だ。これは、1979年に小型コンピュータのApple IIをCEOに贈ることと少し似た状況かもしれない。

 家庭用3Dプリンタを選んだら、CEOには、ぜひポルシェのWebサイトも教えてあげてほしい。ポルシェの最新モデル、ケイマンSの3Dプリンタ用データをダウンロードすれば、実際に造形までできてしまうのだ。

ファッション業界のCEOへ――コネクテッド・スマート・ウォッチ

 ウェアラブルは確実に主流になりつつあり、第一世代のスマート・ウォッチはすでに登場している。格好悪いんじゃないか?本当に便利なのか?でも、これがあれば、携帯電話をポケットに入れっ放しにできるかも?こうしたことを確かめるためにも、ぜひとも数日間装着して実際に体感すべきなのだ。スマート・ウォッチはすでに数多くの種類があるので、関連ニュースに目を通してほしい。

保険業界のCEOへ――オークリーAIRWAVEスノー・ゴーグル

「モノのインターネット」の浸透は、消費財業界に大変革をもたらすばかりでなく、多くのビジネス・チャンスをも生み出す。オークリー社のスノー・ゴーグルは、iPhoneと接続し、スキーやスノー・ボードでの動きを記録し、その情報をヘッド・マウント・ディスプレイに表示する。これらは複数のボタンが付いたリスト・コントローラーから操作可能だ。

 たとえば、コースから外れたら危険な急斜面を前にして、興奮と恐怖を感じる瞬間を想像してほしい。リスト・コントローラーのボタンの一つに保険会社のロゴを掲載するというのはどうだろうか?