「この人が40代なんて、信じられない……。うちの奥さんもこうだったらなあ」。最近巷では、こんな驚きの声を上げるオジサンたちが増えている。彼らが惜しみなく賞賛の声を贈るのは、実年齢より10~20歳も若々しくて美しく見える40代以上の「美魔女」と呼ばれる女性たちだ。いったい「美魔女」とはどのような女性たちであり、どのような方法で美貌を維持しているのだろうか。また、昨今の「美魔女ブーム」から垣間見える社会的背景とは何なのか。今回は、その裏側を覗いてみよう。(取材・文/フリーライター・宮崎智之、協力/プレスラボ)

「え? ウソ……この人が40代?」
若く美しい美魔女が増殖する背景

「え? ウソ……この人が40代? 信じられない……」

「うちの奥さんが、こんなに若々しくてキレイだったらなあ……」

 最近巷では、こんな驚きの声を上げるオジサンたちが増えているという。

 彼らが惜しみなく賞賛の声を贈るのは、最近目に付くようになった若々しく美しい40代以上の女性たちである。年齢を感じさせない彼女たちは「美魔女」と呼ばれ、雑誌やテレビなどでも「若返り術」が度々特集されている。

 そもそも「美魔女」という言葉を仕掛けたのは、光文社の雑誌『美ST』(元は『美STORY』)だとされている。同社が主催する「国民的美魔女コンテスト」も盛り上がりを見せており、昨年4回目が開催された。昨年のグランプリには39歳の主婦・西村真弓さんが選ばれ、候補者の中にはなんと60代も。いずれの女性も若々しい姿を選考会で披露した。

 40代以上の女性たちと言えば、一昔前まで「周囲に安心感や頼もしさを感じさせるお母さんたち」という印象が強かった。それが今や、見ようによっては20代の若い女性にも引けをとらない可憐な女性たちが現れ始めているのだ。