処分しにくい難資産を
処分する方法

 借地人のいる貸地(底地)や隣接した土地(隣地)と境界トラブルがある土地も、売ったり分割したりすることが難しい。

 問題の解決に被相続人はできるだけ早く取り組むべきだが、実際には長い間対応できずにいるケースが少なくない。その場合、問題の解決は自分には無理だと見切りをつけ、自分にできないことは相続人にもできないと諦めて、すぐにでも対策を取ることが大事だ。

 難資産は売りにくいと考えられているが、実際には売値を下げれば大半が処分できる。トラブルを抱える資産を割安に買い取り、問題を解決した上で転売して利益を得る業者もいる。

 難資産に化ける資産をそのままの形で遺すことは、親の世代の面倒を子の世代に引き継がせることを意味する。それを望むなら話は別だが、そうでないのなら、生前の早いうちから資産の整理に手を付けるべきだ。

 そうは言っても、「先祖伝来の土地」や「苦労して維持してきた、今では建てられない家」「楽しい思い出のある別荘」などを自ら処分することへの抵抗は大きいだろう。合理的な資産整理の邪魔をするのは欲、意地、しがらみといったメンタルな要素だ。

難資産を整理することも
「終活」の一つ

 だが、それは被相続人世代の価値観に基づく思い込みであり、相続人の世代の見方はまったく別だと考えた方がいい。豊かな時代に育った人たちは、「もらえれば何でもうれしい」とは考えず、難資産を遺されれば迷惑がるだけ。「要らないものをもらって喜ぶ人はいない」と頭を「断捨離」思考に切り換えよう。