その日の夜、麺でも食べようかと思って、京都の三条河原町にあるつけ麺の「麺屋 もり」に入った。人気のある店らしく何人かが椅子に座って待っていた。私たちもその後ろに座ってインターネットに接続してfacebookなどをチェックしながら、順番が来るのを待っていた。しかし、待っているのが私たち一組になっていても、一向に呼びに来ない。15分くらい経ってから、事情を確かめようと立ち上がり、店内を見たら、空いているテーブルがあるのを確認できた。

 店員にあとどれぐらい待つのかと確かめると、もうすこし待ってくださいと言われた。そこで私があそこにテーブルが空いているではないか、と言うと、突然、中から店長らしい人が出て来て、怒鳴り出した。「あそこは待っている客がいるのだ」と言われた。あまりの剣幕にびっくりした私も、負けずに「ならばその待っているお客さんを見せてください」と返すと、胸元を掴まれんばかりにその店長らしき人物が迫ってきた。私もとうとう110番か、と観念した。幸い、彼は最後のところで理性を取り戻し、足を止めた。しかし、口では負けてはいない。「お客さんがいると言えば、いるんだ」と彼は強情を張った。私たちは無言で店を出た。

本当の原因を知りたい

 ここ数日の出来事を見てきた従妹から「私たちが中国語を話しているから、日中関係が悪くなったという問題がこういうところに影を落としているのでは」と聞かれた。普段、日本語を使って日本中を駆け回る私は、以上のようなトラブルにほとんど出合わなかった。しかし、中国語を使いだした瞬間、最高級のホテルのレストランから市井のレストランまでトラブルに巻き込まれた。

 こうした事実を見ると、従妹の心配も一概にないとは言いきれないかもしれない。おそらく急増する観光客を迎える態勢が、日本のサービス業ではまだ完全に構築できていないのも一因だろう。きっと現場の従業員も疲労困憊し、つい短気になってしまうという同情できる一面もあるだろう。そして、日本のサービスレベルがこの頃、落ちているのがより根本的な原因ではないかとも思う。が、果たしてこれらのトラブルの根源がどこにあるのだろうか、読者の皆さんの分析と意見も聞きたい。