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沖縄が直面する観光課題に
「知恵とIT」で挑む人々

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年5月16日
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沖縄の魅力的な人々の
案内役としてITを活用したい

 国内旅行客の滞在長期化、海外からの集客など課題は多いが、「打ち上げ花火的集客策は意味がない」と語るのは、琉球大学観光産業科学部観光科学科の下地芳郎教授だ。

 「この先、沖縄観光だけが他県と比べて突出して伸びるとは考えにくい。腰を据えて取り組むことが必要です。そのなかで、固定化したイメージを変えていく必要があります。他県の人にとっての沖縄は、かつて航空会社が夏のキャンペーンで毎年展開していた“青い空と海”という印象から変わっていません。もちろん海は重要な観光資源の1つですが、それに加え、沖縄の新しいコンテンツの柱を作っていく必要があります」と提言する。

琉球大学観光産業科学部観光科学科の下地芳郎教授

 那覇の目抜き通りである国際通りは、修学旅行の学生等に向けたお土産ショップが派手な看板を並べている。これはこれで観光地としての賑わいに欠かせないが、じっくり見ていくと、こだわりのアクセサリーや高級菓子の店、沖縄由来の音源や地元出身バンドの曲を揃えたレコード店など、おもしろい店がいくつも見つかる。

 そうした店と観光客をつなぐため、今回のリクルートの取り組みでは「ジオフェンシング」という位置情報マーケティングの技術を用いたプッシュ通知も行っている。近くを通りかかった観光客に来店を促す仕組みだが、Airレジの採用店舗が増えれば、自分の好みに合った店も見つけやすくなりそうだ。

 今回紹介した店舗でのiPadレジの導入や、ソーシャルの活用、動画配信、スマホアプリなど、ITも観光促進の手段になる。鉄道がない沖縄本島の重要な移動手段であるバスの利用をサポートするスマホアプリを開発したり、実施中の施策もいくつかある。

 ただ下地教授は、「どんなに機能が優れていても、旅先で誰とも話さず、スマホに案内されるスポットを巡っていくようなスタイルの観光はよくない」と指摘する。

 「沖縄県は東西1000kmもの広いエリアに島々が点在しています。そしてそこに住むさまざまな人々のライフスタイル、文化こそが魅力の源であり、最も強力な観光資源です。そうした幅を持った沖縄の人々と観光客の触れ合いを促す“案内役”として、ITの活用を進めていくべきです」

(取材日:2014年5月8日[ゴーヤーの日] 取材・文・撮影/ダイヤモンド・オンライン編集部 指田昌夫)

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