昨年は株式、商品、新興国などリスク資産相場が中心テーマであった。リスク相場は景気底入れに先行して3月半ばから始動。株式、商品、為替市場では新興国や商品輸出国のリスク通貨、これらと対ドル相場で方向を一にしてきたユーロなど欧州通貨が上伸した。
過去のリスク相場に見られた、当初3ヵ月間華々しく上伸し、4ヵ月目に調整、5~6ヵ月目に持ち直し、7ヵ月以降はファンダメンタルズに応じてバラけるパターンは今回も見事に繰り返された。
次の注目パターンは10ヵ月目前後からのより大きな調整だった。景気底入れから半年以上たち、政策効果も徐々に剥落し、景気回復ペースが鈍ると、相場も調整されやすくなる。
利上げの思惑も影響しやすい。今年1月、今リスク相場始動から10ヵ月目に実際に調整色を強めた。ギリシャ債務問題、米金融規制法案、中国金融引き締めなどが相場の頭をたたいた面もある。