まずは「憲法改正」。ここで筆者は米国製「日本憲法」を神聖視していないことを強調しておく。しかし、だからといって、情勢を考えずドンドン変えればいいわけではない。「憲法改正」は、それが「米国製」であるが故に問題が起こる。つまり、中国、韓国だけでなく、米国もまた「米国製日本国憲法」の改正には反対なのだ。

 米国はこう考える。「なぜ日本は、米国製憲法を改定したいのか?常識的に考えれば、米国の支配から脱却したいからだろう」。

 たとえば、米保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員は13年7月、安倍総理について、「河野・村山両談話の継承と靖国不参拝を明言するべき」「安保政策では、憲法9条改正よりも集団的自衛権の行使容認を優先すべき」と語った。つまり、「憲法改正」は「脱米国」なので「悪」「解釈変更」による「集団的自衛権行使容認」は「善」であるということだ。

「憲法改正」は、確かに「脱米国」であり、多くの日本人の願いでもある。ところが、日本は今、中国と戦争前夜にある。そんな緊迫した時期に、わざわざ中国と米国二国を敵に回すのは自殺行為だ。

 また、安倍総理の「靖国参拝」時の反応を見てもわかるように、米国が反対すれば、欧州もオーストラリアも同調する。つまり、「憲法改正」は、中国、韓国だけでなく、米国、欧州、オーストラリアなども敵にまわすリスクがある。おそらく、「安倍は軍国主義者、右翼、歴史修正主義者!」と、再び世界的反日プロパガンダが展開されることだろう。そうなると、ほぼ確実に「さよなら尖閣!」である。

 一方、「憲法解釈変更」による「集団的自衛権行使容認」は、米国も歓迎している。なぜか?これも常識的に考えればわかる。日本には今も、「個別的自衛権」はある。だから、中国が攻めてきたら反撃できる。では、集団的自衛権は何のためなのか?普通に考えれば、「同盟国の米国をもっと助けるため」となるだろう。集団的自衛権行使容認にも、中韓は猛反発している。しかし、米国、欧州、オーストラリアなどは反対しないので、日本は孤立しない。よって、尖閣を奪われることもない