いま、ボランティアの潮流を変えると言われる世界的ムーブメントが注目されている。4時間のボランティア活動をすると、音楽イベントのチケットがゲットできるというシンプルな仕組みで、すでに世界9ヵ国・27都市で開催。延べ14万1000人がボランティアとして参加している「RockCorps(ロックコープス)」である。
今年の9月6日に福島での初開催も決定しており、アーティストとしてNE-YOとコブクロが参加表明している。日本開催のテーマは東北復興だ。福島県とのコラボレーションによって、現在さまざまなボランティア活動が推進されている。日本での活動はこちらを参照して頂きたい。
RockCorpsは、若者たちの社会貢献活動を促すため2003年にスタート。第1回目は2005年にニューヨークのラジオシティミュージックホールで開催された。その時の様子をCEOのスティーブン・グリーン氏が振り返る。
「5000人のボランティアの心がひとつになってすごいエネルギーを感じた。このエネルギーは世界に拡散させていくべきものだと確信したんだ」。この一体感こそ、ボランティアと音楽イベントを組み合わせた意義であり、RockCorpsの成功要因と言えよう。
元来一体感を醸成しやすい音楽イベントだが、RockCorpsの場合は、共通意識をもった人々がボランティアで一緒に汗を流す。さらにアーティストもボランティアに参加するのである。ライブの時点で、すでに仲間意識が芽生え、音楽のメッセージ性とも相まって強い結束が生まれる。その強さは、通常の音楽イベントの比ではないだろう。