6月24日、安倍首相が新たな成長戦略を発表しました。そのなかで、最も注目されたものの1つがいわゆる「ホワイトカラーエグゼンプション」の導入でしょう。すなわち、年収1000万円以上の高度専門職に、時間ではなく成果で測る働き方を導入し、16年春の施行を目指すとしています。
これによって気になるのが「残業代」の行方です。これまで残業した分だけもらえていた残業代がなくなるとすれば、「サービス残業」を強いられることになるのでは?という懸念も生まれます。もし実際にホワイトカラーエグゼンプションが導入された場合、特に影響を恐れるのは、残業時間の長い職場で働く人たちでしょう。では一体、どのような業界や職種で残業時間が長いのでしょうか。
就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営するヴォーカーズが、同サイトに登録された約6万8000件の社員による在籍企業の評価レポートから、「残業時間」を対象にデータを集計し、世代や業界、職種を軸に分析しました。
調査対象データは「Vorkers」へ2007年7月~14年5月に社員から投稿されたレポート6万8853件。ただし、「年収別の平均残業時間(月間)」「年収・年齢別の平均残業時間(月間)」「職種別残業時間(月間)ランキングTOP30」は、2013年6月からの回答(1万8460件)が対象。
残業時間が最も長い業界は
やっぱりコンサルだった!
まず、業界別残業時間(月間)ランキングを見ていきましょう。トップとなったのは、「コンサルティング、シンクタンク」で残業時間は83.5時間となっています。2位は「広告代理店、PR、SP、デザイン」で78.6時間、次いで3位が「建築、土木、設計、設備工事」で70.8時間、4位が「放送、出版、新聞、映像、音響」で66.1時間となりました。