日本障がい者スポーツ協会の鳥原光憲会長も、パラリンピックが6年後に東京で開催されることによって、各競技団体に明確な目標時期が設定され、どのように各競技の裾野を広げていくかをより明確化できると語る。

「ピラミッド作りは決して一部のトップ選手のためだけに行うのではなく、各競技の裾野を広げ、共生社会で一人でも多くの人にスポーツを楽しんでもらうための手段なのだ。裾野が広がることで、トップに昇格する選手のレベルも上がり、そういった選手が活躍し注目されることで、その競技の裾野がさらに広がりを見せる。このような形を定着させ、施設や指導者不足の問題も解決させ、日本全国で障害者スポーツが日常生活のなかで当たり前のように行われることがわれわれの目指しているものであり、6年後のパラリンピック後にレガシーとして残すべきものだろう」(鳥原氏)

 この6年で組織委員会がどのような準備を行うのかによって、2020年東京大会の成功の度合いは大きく異なる。景気の上昇や外国人観光客の増加など、商業的な成功にオリンピックが少しでも寄与すれば申し分ないが、それ以上に大会後のレガシーとしてスポーツ参加のハードルが低くなり、結果として裾野が広くなることが、東京でオリンピックとパラリンピックを開催する最大の意義となるのではないだろうか。