はっとした。マネジメントは、仕事の延長線上でやるのではないということ。自分がすべて動くのではなく、体系的に物事をみて、論理的に解決する力、部下に任せる力。確かに今の私にはすべてできていないものだった。

 部下を信じられていないことで、何から何まで指示を出して報告させていることで、私はすべて業務のハブになり、部下は自分で考えなくなり、私には時間がいくらあっても足りないという悪循環に気がついた。

 マネジャーは、自分がパフォーマンスを上げる一番バッターになってはいけない。部下を信じて任せて育てる育成の視点、そして部下のキャリアを考えて仕事を振り分け、部下に成長の機会や仕事の面白さを体験させる。決して部下の仕事を横取りしないこと、一方でいざとなったら部下の失敗はすべて引き受ける覚悟を持っておくことが大切だ。

 私は、マネジャーになるまで、自分ができることを精一杯やる、それがすべてだと思っていた。しかし、1人でやれる仕事の量には限界がある。それを、部下にシェアすることで、今までの何倍も成果がでることを、今回始めて体感した。たぶん、マネジャーになっていなかったら、私はパフォーマーとしてだけ仕事をしていて、いつまでも誰かに仕事を任せたりできなかっただろう。

 今回マネジャーになることで、初めて仕事のやり方を見直し、人と一緒に仕事をすることで、成果を大きくしていくということを学んだ。自分自身も仕事が楽になり、部下のいいところをたくさん見つけ、挑戦できる仕事をアサインすること、困ったときに相談にのること。そんなマネジャーとしての本来の業務が、今までプレイヤーとしていた仕事よりも、しっくりくる、やりがいを感じると思い始めたころ、本当に管理職として成長できたと思えた。

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「こんなの誰でもできる仕事」
優秀な女性ほど自分を過小評価しがち

 先述の「役職別管理職に占める女性割合の推移」の調査では、「これから女性管理職になっていく人材をしっかりと把握し育成していく必要がある」と思っている企業が多いという結果も出ています。そのため、最初に申し上げたように、多くの女性にも、今後は、管理職を含め、働き方の改革を求められることが多くなっていくでしょう。そのとき、もし、あなたにも管理職やリーダー養成の話がきたら、ぜひ、いい機会だと思って、前向きに受けてみてはいかがでしょうか。今までの仕事で得られた充実感とはまた違った世界が広がっていると思います。

 そして、これからも働き続けるなら、自身の価値をきちんと組織に提供することで、やりがいのある仕事をして、それに見合った報酬をもらうことを真剣に考えてみてはいかがでしょうか。もちろん、仕事なので、きついこともつらいこともあると思いますが、そんな仕事こそ終わったときの爽快感はこの上なく、なにものにも変え難い体験であるといえます。

 女性の場合、私生活での役割も大きい人も多いため、仕事の責任が大きくなると、大変な側面ばかりがクローズアップされがちです。しかし、仕事で自分自身の存在価値が高まることで、自己効力感が高まって、それに比例して充実感も増すことで、私生活にも張り合いがでてきます。仕事での充実感や成長を、女性のみなさんにもぜひ、体感していただきたいと思っています。