実用ライフスタイル誌「ダイヤモンドQ創刊準備1号」(10月2日発売)で作成した有料老人ホームランキング。各地域を取材したレポートの第3回目は神奈川県だ。ランキング上位には介護型では、がん末期患者の緩和ケアにも対応するホームなど手厚い看護体制や個別ケアを徹底しているホームが多く、自立混合型では地域交流が盛んなホームが目立つ。
5年総費用2000万円未満の介護型で1位となったのが、横浜市青葉区の「フローレンスケア美しが丘」だ。
フローレンスケアは横浜市に本社を置く中堅ゼネコン工藤建設の介護事業部門。2003年の川崎市高津区でのグループホーム開設を皮切りに、両市内と東京都西部で11施設を展開する。美しが丘は04年に開設した最初の介護付き有料老人ホームだ。
同施設は介護職員に占める介護福祉士の割合が7割と、系列施設の中で最も高い。各介護職員が入居者2~3人を担当し家族への対応をはじめ、個別ケアプランの作成などにも関わっている。
施設内は、①日常生活動作の自立度が高い、②認知症を伴う、③医療必要度が高い――などに応じて、入居者をフロア(ユニット)ごとに分けている。昼間は介護職員14~15人と看護師2~3人、夜間は介護職員4人で各ユニットを担当する。
作業療法士または理学療法士も機能訓練指導員として常駐している。岩田篤功ホーム長は「その方のステージに合った心身の機能維持ができるようリハビリにも力を入れている」と言う。
医療は提携する内科、循環器科、整形外科・リハビリの各クリニックが週1~2回の往診に加え、緊急時の入院などに24時間対応する。近隣の歯科クリニックも往診してくれるので口腔ケアなども万全だ。