両国民とも、このまま喧嘩状態でいいと思っていないわけです。しかし、なかなか国民の声が大きくなって、政治に対して圧力をかけるまでには至っていない。これでいいのでしょうか。日本の国民の皆さん、中国の国民の皆さん、今のままでいいんですか? 両国間の経済関係も、このまま停滞していっていいんですか? 今の状況をずっと続けて、国民にとって何かいいことあるんですか? ひとつもないですね。

 今のままでいい、話をしなくてもいい、という人もいるかもしれないけれど、それは両国民の圧倒的多数ではない。隣国で、仲良く付き合うしかない。話をしなくてもいいという人がいたらね、言ってほしいですね。なんで、話をしなくてもいいのか。

 世界中が日本と中国は変な国だなって、見ることになりますよ。隣国で仲良く付き合うしかないのに、両国の首脳は意地張って、なんて子どもじみたことをしているんだって思われてしまいますよ。

42年間の先人たちの努力を
水泡に帰す権利は両首脳にはない

――靖国参拝問題などの歴史認識と尖閣諸島をめぐる領土問題の2つが今の日中関係における問題で、中国側はこの2つの問題について日本側が譲歩することが対話の条件であると伝えられています。

 そんなことは、日本の政治家含めて関係者の誰もがわかっている。皆で会議して、話し合いなんてしなくても、分かっていることですよ。それをどうやって解決するのかということが大事で、それを議論することが大事なんです。

 でも、議論しても答えは出ませんよ。答えの出ない議論をしても仕方ない。私に言わせれば、答えが出ないということを分かりながら、皆で一生懸命、ああでもない、こうでもないとやっている。

 なぜ、答えが出ないのか。それは主権に関わることだからですよ。主権に関わることいついては、解決する方法は3つしかない。話し合い、戦争、裁判所に訴える、この3つです。

 戦争しようという方法は言語道断。では裁判所に訴えるのか。でも、もともと尖閣諸島は日本の土地なんだから、日本が裁判所に訴えるなんて、おかしい。中国側が訴えればいいというが、中国側はそれはしない。じゃあ、話し合いしかない。でもね、話し合いで解決できるなら、もうとっくの昔に話し合いをして解決しているはずです。