オリエンタルランド(OLC)は今後10年間で5000億円を投資し、東京ディズニーリゾートの大規模再開発に乗り出す。4000億円を投じ、東京ディズニーシー(TDS)やホテル、商業施設などを新設した以来の大掛かりなものだ。

東京ディズニー再開発が始動 <br />OLCのしたたかな戦略今回の投資ではIT環境の再整備も行う。米国のパークのように、チケットがICリストバンドになる日も近いだろう
Photo by Toshiaki Usami

 東京ディズニーランド(TDL)では7エリアのうちの一つ、ファンタジーランドを約2倍の広さに拡張して刷新、TDSでも未利用地に新しいテーマのエリアを設ける。

 目下、業績は絶好調だ。当初はTDL30周年の反動減に加え、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンが「ハリー・ポッター」の新エリアを導入したことにより客離れが予想されていた。

 だが、そうした懸念を吹き飛ばし、2014年上期の入場者数は昨年同期に次ぐ高い水準で、売上高、営業利益とも通期業績予想を大きく上方修正した。

 これを追い風に導入する、新キャラクターにも期待がかかる。客足の減る冬季だが、年明けから大人気映画「アナと雪の女王」のスペシャルイベントがスタートする。

 また、一部アトラクションが“近未来”というエリアテーマにそぐわなくなりつつあるトゥモローランドでも、エリア裏手の広大な駐車場を立体化することで、再開発・拡張が進むとみられる。