法人税率が下がったら
うちは給料を上げる

――政府は内需型産業が潤い、給料が上がるために何をするべきだと考えますか。

Photo by K.S.

 一年半増税が延期になりましたので、いろいろと次の手を打てる時間ができた。やはり政府は法人税率を下げるべきだと思います。その上で、政府は法人税を下げた分、給料を上げろと、かなり強い調子で民間に言う。どこの経営者も、法人税率が下がれば給料を上げると思いますよ。だって、国に払うよりも、自分のところのかわいい社員に払った方がいいに決まっています。

 日本の法人税率って、本当に高いんですよ。普通のビジネスマンは、企業が100万円儲かったら、国が税金でいくら持っていくか、知りませんよ。いくら持っていくか、知っていますか? 約45万円持っていくんですよ。自治体などによって違うんですが、約半分持っていかれちゃう。ここを下げない限り、企業は給料を上げられない。

 一年半の猶予ができたので、法人税率を下げて、給料を上げ、そうして初めて消費税率を10%にしても腰折れしない状況がつくれると思いますよ。法人税が下がっても給料が上がらなかったら最悪ですけど、経営者はみんな給料を上げると思います。すくなくとも、当社は上げます。同じ業績水準だったら。

――しかし、財務省は消費税増税を先延ばしにするんだから、法人税引き下げはなし、という考えを持っているとも聞きます。

 いやね、法人税率を下げないんなら、消費税増税を先延ばしした意味がないんですよ。法人税下げないんだったら、来年消費税を上げたらいいじゃないですか。

 法人税率を下げるから社員の給料を上げろ、っていうのは、すごく話の筋が通るんですよ。政権の支持率も上がると思うんですけどね、なんでそうしないのかな。ストレートに言ったらいい、「法人税率を下げるからその分社員の給料を上げろ」って。

 この議論は、なかなか主役にならないですね。それは「法人税を下げて、消費税を上げるのは、企業ばかりを優遇して国民から取るのか」って攻め込まれちゃうから。でもね、違うんですよ。法人税率を下げた分を給料に回せっていう、シンプルなメッセージを政府が出せばいい。政府もそうやって経営者を追い込んで、給料を上げるように強く言ったらいい。