常識を覆す方法で数々の子育ての難問を解決し、「子育てブラック・ジャック」と呼ばれる、臨床心理士/行動分析学者の奥田健次氏。
今、日本全国だけでなく、世界中が奥田氏を必要としている。
『NNNドキュメント』や『スッキリ!!』で「今、最も注目されている教育者」と紹介以降、相談件数は激増。年間相談件数はのべ1000件以上で、これまでの累積相談件数は数万件以上にのぼる。
このたび、『世界に1つだけの子育ての教科書――子育ての失敗を100%取り戻す方法』 を出版したばかりの著者に、「子育ての5大悩み」とそのトップバッターである「暴力・暴言・物壊し」について聞いてみた(インタビュアー:本書に登場する「菜子(さいこ)」)。
子育ての「5大悩み」とは
――子育ての「5大悩み」って何ですか?
ズバリ、次の5つでしょう。
「よくある順」に並べてみます。
●1 暴力・暴言・物壊し
●2 グズグズ&いじける
●3 トイレ問題と偏食
●4 ほめる&叱るのルール
●5 過保護・過干渉
です。
――そうなんですか。たしかに。「よくある順」なんですね。
本書では、類書によくある、その場限りの「励まし」は一切ありません。全部『行動の処方せん』で実際使えるようになっているのが特徴です。
――『行動の処方せん』!? 病院行った後にもらう、あの『処方せん』!?
いいえ。病院の『処方せん』は薬を出してもらうものです。私が出しているのは、全部『行動の処方せん』で、実際に行動を変えるために何をどのようにすればいいのか具体的に実行できるようにしているのが特徴です。
クライアントからの悩み
□ 調子にのってふざけすぎて、たたいたりしてお友達を泣かせてしまいます。(5歳男子)
□ 欲求が強くて、制限しようとすると、強いかんしゃくを起こします。母親をたたいたり蹴ったり、2つ下の妹をたたくこともあって、なんとかしたいのですが。とりあえず要求をかなえると収まります。でも、こんな対応でよいのだろうか不安です。(6歳男子)
□ テレビやマンガの影響かもしれませんが、うちの子はすぐに「死ね!」とか「バカ!」とか言います。独り言や冗談じゃなくて、怒った場面で言うものですからとても心配です。父親がそういう言葉を使うのですが、そのせいかもしれないです。強く父親に叱られると、いじけて私のところにきて「僕は死んだほうがマシだ」「殺して」と言うこともあります。どう育てていいかわかりません。(8歳男子)
――怖い質問が多いですね。全部解決可能なんですか?
もちろんです。たとえば、8歳と15歳の暴力を考えていただきたい。
15歳のパンチは「死のパンチ」に発展する可能性が強いです。一方、8歳くらいまでのパンチなら「死」には至らないでしょう。